学校・チーム

【履正社】毎日行う実践練習「決まった練習ばかりでは試合で対応できない」

2018.12.3

時間の使い方の工夫が大事


実戦練習を多くこなすメリットは、当然試合に生きる部分が多いことだが、卒業後、さらに上の世界で野球を続けた時に役立つことも多々ある。大学に進めば練習時間はほぼ自主練習を占める場合もある。自分で考えて、何ができるか。
「聞くと、ウチでは高校の時に当たり前のようにやってきたことが、大学に行くとできない同級生がいるとこともあるそうです。そういう時にウチでの経験が生きるし精神的優位に立てるでしょう」。

それを完全に生かせているかはもちろん本人たちの意識次第だ。指揮官が毎年きっちり教えたつもりでも、学年によっては飲み込みが悪く理解不足な年もある。



「実戦練習の中でお互いに意見を言い合えるチームはやはり結果が出ていましたね。“今のはランナーの判断が悪い”とか“ここはカバーにいかないといけない”とか。練習の中であれこれ厳しいことを自分たちで指摘できるかどうかで、チームの力は見えてきます。指導者に言われて動いているようでは、のちのちの成長度合いは低いです。

そもそも自己分析が出来ない子は伸びない。周りがやっているから自分もやろうではなく、自分に何が足りないかを分析して課題練習の時間をどう使うかです。持っている課題はそれぞれ違うけれど、24時間という1日の時間はみんな同じ。でも、生徒によって通学時間が違うから、その分時間の使い方を工夫すれば何かができます。そういう工夫する習慣って大事だと思うんです。これは世の中に出ても言えること。仕事をしていてうまくいかない時に、じゃあなぜダメなのかを自己分析できるようにならないといつまでたっても同じ。周りの変化にも気づいて、自分に足りないものは何か、客観的に自分を見られるようにならないとね。これは最近、よく選手たちに言っています」。(取材・写真:沢井史)




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