学校・チーム

【大手前高松】甲子園優勝校から学んだハンマー叩き

2018.7.15

奪進塁をテーマに、機動力を武器に戦う大手前高松。自慢の走塁をさらに伸ばすため、フィジカルトレーニングや打撃力強化に努めているという。今回は大事な夏の大会を控える6月下旬の練習の一部をレポートする。


アップ時のフィジカルトレーニング



大手前高松の野球部専用グラウンドは校舎から離れているため、選手たちは授業が終わった後にバスで約20分かけて移動をする。その際に、グラウンドから自宅まで距離が近い選手は自転車をトラックに乗せ、グラウンドで解散できる準備を整える。グラウンドが隣接する部と比べると移動時間は大きなロスとなる。

だが、移動中の時間を無駄にしないよう、今年から1年生全員、2、3年生は投手陣のみ、太ももに加圧ベルトを巻いてバスに乗車している。加圧ベルトを巻くことで体内の血流を適度に制限。細かな毛細血管にまで血液が行き渡ることで、疲労物質である乳酸と同時に成長ホルモンが分泌される。ダウン効果も期待できるため、身体ケアも行えるのだ。

グラウンドに到着したら、一刻も早くボールを使った練習を行いたいとこだが、身体の可動域を伸ばす柔軟体操や体幹トレーニングから開始する。その数は10種類以上もあり、両端がバットのグリップの形状になっている全長130cmのストレッチ棒(サプルバット)を使い、肩甲骨と股関節・腰背部を中心に全身くまなく伸ばしていく。選手の1、2、3の声出しのテンポが速いと「ゆっくりやろう!」という声が掛かるほど、丁寧に行っている。





「僕らは移動民族ですから、限られた時間でどれだけできるかが大切になってきます。なかなかトレーニングだけに時間を費やすということが難しいので、柔軟体操や体幹トレーニングをアップの中に取り入れ、フィジカル面を毎日鍛えるようにしています。ストレッチ棒を使えば「ここまで可動範囲があると広い。もしくは狭い」と一目でわかるので、身体の軸がブレずに効率よく正確に鍛えることができています(吉森智一副部長)。」

花咲徳栄や健大高崎でトレーナーを務めるコンディショニングフィジカルディレクター塚原謙太郎氏と契約していることもあり、限られた時間の中でもフィジカルトレーニングを徹底している。


PICK UP!

新着情報