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【大手前高松】「奪進塁」で悲願の甲子園初出場を目指す

2018.7.13

今春、明徳義塾(高知)など並みいる強豪を倒し、創部初となる四国大会優勝を飾った大手前高松。3試合で35安打26得点という他を圧倒する攻撃力の根底にあるのは、部のテーマとして取り組み続けている「奪進塁」だ。積極的に次の塁を狙う野球で悲願の甲子園出場を目指すグラウンドを訪ねた。


今春、チームを創部初となる四国大会優勝に導いた山下裕監督

野球の勝敗は奪進塁の数で決まる

香川県の強豪として、四国でその名を轟かせる大手前高松だが、部の歴史はけっして長いとはいえない。軟式野球部から移行する形で47年ぶりに硬式野球部が復活したのが2010年。以来“躍進”ともいえる急成長を遂げ、ここまでの地位に昇りつめた。チームの指揮を執るのは山下裕監督。硬式野球部復活の後、順調に成長にしていく中で、一つの変化が生まれたのだ。

「就任直後はランナーが出たらとりあえずバントをして一点を取りに行く……このオーソドックスなスタイルである程度結果を残していきました。ですが、就任4年目の夏。気づけば3年連続で同じ相手(丸亀高校)に負けてしまいました。この時に大きな壁を感じましたね。『このままではダメだ。何かを変えなければ……』と真剣に考え、野球の本質を見つめ直したんです」。

そして山下監督がたどり着いた答えが、どれだけ相手から進塁を奪えたかという一つの基準『奪進塁』だ。簡単な計算方法として、一人の打者が一塁に出塁したら奪進塁のポイントが1となる。さらに、そのランナーが二塁に進めばポイント1を加算。もし一塁からホームまで一気に帰ることができればポイントが3加算される。9イニング試合を行っていくと、この奪進塁の合計数値が高いチームが約95%の確率で試合に勝利するという結論に至ったのだ。

「野球というのは不思議なスポーツで、ヒットの数で試合が決まるわけではない。二桁安打を打っても1点も入らないケースだってある。だけど奪進塁の数値は嘘をつきません。そうなれば、打者は打率ではなく出塁率を高めることが基本となり、そこからどれだけ先の塁を奪えるかが勝敗を左右する。うちは入部した選手にまず奪進塁の重要性を説き、数値が高い選手を積極的に起用していくと言います。そうすると選手間でも必然的に走塁への意識が高まりますよね。一塁から三塁まで行くためにスタートの切り方、ベースランニングの仕方や、状況判断を良くするよう必死に考える。次の塁を積極的に狙う姿勢が部に根づいたことで、県の上位に進出でき、大きな壁を破れたんです」。

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