学校・チーム

【津久見】練習は監督と主将が毎日相談。目指すのは伝統の「打ち勝つ野球」

2018.11.20

垣間見える全盛期の面影



練習メニューは主将の近藤が昼休みに河室監督と打ち合わせし、最終的に決定したことを選手たちへと伝達する。取材したこの日の通常練習も、メニューは当然打撃中心だ。ウォーミングアップ、キャッチボールを済ませたところで3か所でのフリー打撃が始まった。ゲージ裏では、4か所に分かれてティー打撃。三塁側ファウルゾーンではハーフ打撃に取り組む選手たちもいる。これをローテーションで回していく。

投手陣は順次ブルペンに入り、できあがったものは打者を相手に打撃投手も務めた。これらのルーティンが終わると守備練習へ移行。ノッカーは選手たちが務める。投手陣はウエートをする者、外野のポール間を走る者と思い思いにメニューを消化し、捕手陣は外野で捕球から送球までの一連の動作をチェック。全体を見渡しても、さながら自主練習といった雰囲気だ。
その後は主に相馬豊樹部長が考案した体幹トレーニングへ。選手たちはこの間に各自で持参した握り飯などを補食する。



津久見に赴任する以前、河室監督は大分県高野連の理事長を5年間に渡って務めた。甲子園や国体、九州大会などに出張しては、いろんなチームや人物と接する機会に恵まれている。「目が肥えたと思うんです。子供たちを指導する上でも、これは大きかったですね。子供たちが提案してくる練習のやり方に対して、私の中で比較対象のレベルが高いので『それじゃあまり効果がないよ』と、より的確なアドバイスができるようになりました」と言う。

現在の立ち位置を踏まえ、復活を飾る上で理想とするスタイルを追い求める。重量バットでスイングを重ねる津久見ナインの姿に、全国を震え上がらせた全盛期の面影が垣間見えた。(取材・写真:加来慶祐)

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