学校・チーム

【津久見】練習は打撃が8割!聞こえてきた古豪復活の足音

2018.11.19

学校は定員割れでも野球部員は倍増!



総合優勝した今年1月のトレーニングマッチでも効果は如実に表れている。競技会のメインイベントと言ってもいい9×200mの1800mリレーで津久見は優勝した。バトンの受け渡しが明らかに他チームよりも不格好ながら、他チームの選手たちが150mを過ぎて失速する中、津久見の選手たちは200mをトップスピードで駆けた。これが大きな貯金となり、最後は昭和期からのライバル・大分商を抑えてトップでゴールテープを切った。不格好でも、小細工はいらない。他を圧倒的に上回る強さがあれば、ナンバーワンになれる。ハードなトレーニングの結果、脚力が向上したことも大きかったが、津久見の野球をそのまま体現したかのような優勝に、河室監督は大きな感動を受けた。

監督就任2年目の夏前に、「野球のまち津久見」構想のもとで現職の津久見市長が会長を務める新後援会が発足した。この取り組みの第一歩として野球部寮が再建されたことも、古豪復活を大きく後押ししている。
「現在、野球部員の構成は地元の子が1/3、隣接する臼杵市から電車通学している子が1/3、そして人口の多い大分市や別府市出身で寮を利用している子が1/3という内訳になっています。部員は私が赴任した当初に比べ全学年でほぼ倍増していますが、増加しているぶんは寮に入ってでも津久見でやりたいと大分・別府から来ている子供たちなんです。今年は3年生が27人、2年生が18人、1年生が27人と総勢70名を超える大所帯でした。定員割れが続く学校で硬式野球部は生徒数確保という意味でも大きな貢献をしているんです」(河室監督)
やはり硬式野球部がリーダー役とり、校内で重要な地位を占めている点は昔も今も変わらない。市民が愛してやまない津久見高校野球部が完全復活を果たした時「野球のまち」はどれほどの盛り上がりを見せるのだろうか。(取材・写真:加来慶祐)

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