学校・チーム

【小山台】技術もコミュニケーションも深める「野球日誌」

2018.10.2

「江戸川高校の時は結構遅くまで練習していましたが、小山台ではそういうわけにはいきません。ただ、普段の生活や勉強をしっかりすることが野球に繋がると考えていますから、選手には授業や学校行事は絶対に疎かにはしないように言っています。あとチームとしての力がついてきたのは、選手同士がお互いに技術的なことを教え合って、ブラッシュアップしていることが大きいと思いますね。こちらももちろんアドバイスはしませんが、選手を型にははめません。それぞれが参考になる選手やプレーを見つけて、選手同士でレベルアップしていっていると思います。

チームとしてもう一つの強みは選手も我々指導者も外部スタッフも含めてまとまりがあるところ。日誌も自分と選手だけがやりとりするのではなく、日誌担当がいて色んな選手同士で交換するようにしています。そうすることでお互いがどんなことを考えているか理解が深まると思うんですね。今年の3年生は40人いて25人はベンチに入れなかったんですが、選手ではなく裏方としてノックを打ったり記録を集計したり1年生を指導したりしている子も、本当にチームのために動いていました。そういうことが秋、春と勝てなかったチームが夏に勝てた理由だと思います」


普段の全体練習の時間は1時間半から2時間。週に1度は多摩川のグラウンドを使っているが、それ以外は共用グラウンドでの練習であり、雨の日も空いているスペースを使って練習しているという。そんな時間や場所に制限された環境であるが、選手たちは自宅でも個人練習に取り組んでいるという。また、少しでも時間を無駄にしないために、その日の練習メニューは事前に野球部のLINEグループに送られ、事前に準備も完了している。この日もバッティング、守備、ピッチング、トレーニングなどのメニューが分刻みで行われていた。
 
限られた環境でもそれを言い訳にせずに、あらゆる手段を使って技術の向上とコミュニケーションの活性化にチームが一体となって取り組んでいるからこそ、ここまで安定した成績を残すことができたるのだろう。この秋の新チームもブロック予選を突破し、見事に都大会の出場を決めた。今後も小山台の戦いぶりにぜひ注目してもらいたい。(取材:西尾典文、写真:広瀬久哉)

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