甲子園優勝校も取り組むハンマー叩き
昨冬のオフから重視して鍛えているのが攻撃力。四国大会で打撃陣が大暴れできたのも、オフの練習の成果があってこそ。バットに近い部分を鍛えることに重点を置いている。
「花咲徳栄の岩井隆監督のアドバイスで『打者はバットに近い部分=リストを鍛えた方がいい』と聞き、オフから練習にハンマー叩きを取り入れています。やはりリストが強くないとバッティングで最後の押し込みができませんから」(山下裕監督)。
6㎏のハンマーで1日20回×15セット。ハンマーを振るには全身運動が必要なため、体幹も同時に鍛えられるメリットがある。さらに、ハンマーを使ったタイヤ叩きに加え、インパクトの瞬間を強化するためバットでもタイヤの側面を打つ練習も行っている。打った後にタイヤに跳ね返されるのではなく、しっかりとバットで抑え込むように止めるのがポイントだ。
また、取材当日は自慢の奪進塁を鍛える走塁練習を拝見することはできなかったが、吉森副部長の話によると「基本は3班に分かれて走塁練習は毎日行います。1班目は帰塁練習、2班目は二塁から本塁に帰ってくる練習、3班目はベースランニングの加速の練習。帰塁練習は結構疎かにしているチームが多いですが、帰塁がしっかりできることで思い切ったスタートが切れるので特に大事だと思いますね」とのこと。年間でベースを2,3回変えるほど、走塁練習を熱心に行う大手前高松ならではの練習メニューだ。
自慢の走力に加えて、フィジカルトレーニングと打撃力強化に力を注ぐ大手前高松。奪進塁というブレない大木から、さまざまな葉が順調に咲き始め、結果に繋がっているのだ。(取材:児島由亮、写真:編集部)
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