春の大会後は伝統の守備・走塁を強化
昨秋から取り組んだ打撃力向上が、結果に結びついた春。しかしその反動として、例年冬場に時間を費やしていた守備と走塁の完成度を急ピッチで仕上げる必要がある。
「チーム全体として打撃力はついてきたと思いますが、試合になったらバッティングは“水モノ”。好投手と対戦すれば1試合でヒットが3、4本というケースも起きるでしょう。そのためにも積極的な走塁や、安定した守備が必要になります。甲子園に出場していたころの国士舘の野球というのは守備と走塁で勝つチームでした。そして、今でもそれが僕の目指すべき理想の野球ですからね」。
永田監督がおっしゃるように、少ないチャンスで得点を重ね、辛抱強く守り抜くのが国士舘の伝統のスタイルだ。そのスタイルを継承するべく、春の都大会後の練習試合では『1点』にこだわりを持ち、チームを仕上げてきた。
「大差でリードしていても、バントなどの小技を用いて足で1点を取りにいき、逆に守備では常に1点差のつもりで前進守備を敷く。夏に向けてやるべきことはやったつもりです。あとは選手たちが春には足りなかった『どれだけ優勝をしたいのか』という気持ちを持って勝負できるかどうかじゃないでしょうか」。
走攻守のレベルは例年以上に仕上がった。さらに今年は石井崚太、井田尚吾、草薙柊太の「左腕3本柱」を中心に投手陣の層も非常に厚い。昨秋はベスト4、今春は準優勝と一歩ずつ階段を上り成長している国士舘ナイン。夏の頂を目指す戦いのゴングが鳴ろうとしている。(取材・撮影:児島由亮)
次回は投手陣の練習をメインに紹介します。
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