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【常総学院】伝統と革新のオフトレ、オフ練習(後篇)

2018.1.9

写真|常総学院野球部のオフ練習の様子

春・夏合わせ甲子園出場25回(そのうち優勝2回、準優勝2回)と、全国でも屈指の戦績を誇る常総学院。昨秋の茨城県大会では惜しくも準決勝で明秀日立に敗れてしまい、選抜への道は断たれたものの、今夏への勝負は既に始まっている。木内幸男前監督時代から受け継がれている伝統と、現代野球に適応した革新が融合する名門校のオフトレーニングレポートの後篇。

レポート前篇「【常総学院】伝統と革新のオフトレ、オフ練習(前編)


伝統と革新のオフトレ、オフ練習

現代野球に対応するために必要な『パワー』

佐々木力監督が就任した2011年以降、従来の伝統的な練習にプラスして、他校に負けない『身体づくり』を精力的に行っている。それには、近年の高校野球における“ある変化”に対応する必要があるからだ。

「昨夏の甲子園で顕著に表れましたが、だんだんと野球が変わってきていますね。バントやエンドランといった細かいプレーや奇策ではなく『ホームラン』といった長打を狙う球児や指導者が多くなっています。そういったチームに対抗するためにも、最低限のパワーというものは身につけなければいけませんね」。

昨夏の甲子園では大会新記録となる通算68本塁打が生まれ、広陵の中村奨成選手は1大会個人最多6本塁打を記録するなど、球児がパワーをつけている現状が顕著に表れた。そういった中、常総学院は今年のオフから新たな練習に取り組んでいる。

今オフから取り入れたハンマーを使ったタイヤ叩き

「優勝した花咲徳栄さんも取り組んでいると聞きますし、社会人に進んだOBからも『タイヤ叩き』を勧められました。ハンマーは先端に重さを感じるので、ヘッドが下がらずに上から叩くことを身体に染み込ませることができます。さらに、広背筋や足腰も鍛えられますね」。

回数は特に設定せず、選手たちはバッティング練習の合間に叩く。早速効果を感じた2年生の野澤翔選手は「ヘッドの走りが自然と身につき、飛距離も伸びました」と語る。このハンマーを使ったタイヤ叩きは各選手毎日100回程度行う。

写真|選手たちはこのオフから取り組んでいるトレーニングに使用するハンマーとタイヤ

伝統の1kgバットで振る力をつける

フリーバッティングでは待機する選手がなくなるように、鳥カゴを8カ所に分ける。うち2カ所ではマシンが設置され、そこで選手は重さ1kgの年季の入ったバットを振る。

「これは15年くらい前から使っているバットですね。重いバットを使って、フリーバッティングやティーバッティングで『振る力』をつけています」。

既に製造を終えているため、グリップを交換しつつ、代々後輩たちに受け継がれる伝統のバットだ。

写真|常総学院野球部で代々後輩たちに受け継がれる伝統のバット。

悔しさを持ちつつ、来夏へのリベンジを誓う

「選抜に出場しない分、選手たちはどこで自信をつけていくのかが難しいと思います。練習でもマンネリ化せず、緊張感のある紅白戦が大事になっていきますね。シーズン中は2軍の選手まで目が届かないのですが、今年のオフはたっぷり見られますから」。

春の大会は優勝を狙いつつ、夏への手ごたえを感じられれば良いと佐々木監督は最後に話してくれた。オフシーズンを終えれば活きの良い1年生が入部し、活性化は自ずと進むだろう。メンバー入りを目指し、熾烈を極めるサバイバルレースはこのオフ期間から既に始まっている。(取材・撮影:児島由亮)

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