一日の食事量は強制しない、必要な量は選手が考える
「静岡高校の選手は食トレをしていると聞きました。静岡高校のナインが高校3年生だとしたら、うちは入学したての選手のように見えたんです」。それから本格的に食トレを導入。今夏の岡山大会では炎天下のなか6試合戦ったが、選手は誰一人として足がつらなかったそうで、食トレ効果を実感した。
食トレの最終目標は3年生になったら「身長マイナス95」の体重になること。ただ、体重がクリアしたからよし、とするのではなく、しっかりと走れて瞬発力のある身体になることが重要になる。
選手は寮にある畑で芋掘りや玉ねぎの収穫などを手伝うこともあり、こうした取り組みは選手の〝食育〟にもつながっている。
「食トレは大人が本気にならないとする意味がないと思いました。一方的に子どもたちにやれと言ってもなかなかできていない場合が多い。だからといって、無理にやらすのはうちの選手にはあわないです。上から言われるからやるのではなく、選手自身が食事は大事だと自分で気付いて食べることが大切。自分で考え食べることができたとき、食事はおいしくなります」。
強制するのではなく悟す。これが佐藤先生の目指す「考える野球」にもつながっている。
(取材・文:永野裕香/写真:冨岡誠)
野球部・監督
佐藤貴博 (さとうたかひろ)
1983年生まれ。宮城県出身。仙台育英高校では2001年の選抜で準優勝。城西大学卒業後、岡山県作陽高校へ。2013年に岡山学芸館へ赴任し2018年秋から監督。社会科教諭。
岡山学芸館高校
所在地 岡山市東区西大寺上1-19-19
学校設立 1960年
直近の戦績 2019年夏・県大会優勝、全国高校野球選手権3回戦
「食トレ」関連記事
-
片平吉信(静岡)|食トレClose Up Player2019.12.24
カラダづくり -
【静岡】基本は健康な身体づくり!寮生も自宅生も同じ意識で2019.12.23
カラダづくり -
【いわき光洋】自主・自学・自立の精神、食トレで選手を伸ばす2018.05.02
学校・チーム -
【白河】一度は断念した食トレ、意識改革で再スタート2018.04.27
学校・チーム -
【札幌南】食トレによる身体づくりはケガの予防にも効果的2018.04.25
学校・チーム -
【市立太田】古豪復活への第一歩食トレが努力への入り口2018.04.24
学校・チーム -
【石橋】あと一歩を超えるために、やることを絞り甲子園へ2018.04.23
学校・チーム -
【下妻第一】食トレがチームの柱、継続の大切さを学んだ2018.04.20
学校・チーム -
【早稲田佐賀】正しい食の知識を得て創部8年目で甲子園出場2018.04.19
学校・チーム -
【愛知】フィジカルの重要性を食トレで改めて実感2018.04.17
学校・チーム -
【大手前高松】学習も野球も食トレも「自ら学んで答えを出す」2018.04.16
学校・チーム -
【九産大九産】激戦区・福岡を制する食トレが導く強さとは2018.04.05
学校・チーム -
【富島】バテない身体づくりで悲願のセンバツ出場!2018.04.04
学校・チーム
- 1
- 2