カラダづくり

【岡山学芸館】「素直な心」と「笑顔」で掴んだ2度目の甲子園出場

2019.12.24

新チーム結成後から夏の大会まで47勝10敗6分と勝率8割の成績を残しながら、指揮官からは常に「まだまだ」と言われ続けたナイン。強くなりたいと必死で練習を重ねた結果、4年ぶりの甲子園出場を果たした。


指揮官の言葉を信じて目標を達成し甲子園へ

昨夏の岡山県大会決勝、注目のエース西投手を擁する創志学園との戦いで、歓喜に沸く相手の姿を部長としてベンチで見ていた佐藤先生。

試合は初回から相手に点を奪われ主導権を握られたまま敗退。このとき佐藤先生は創志学園の身体の強さを感じたという。
「うちのレギュラー陣は身長からマイナス100が体重になることを目標としていましたが、創志学園は身長からマイナス95ぐらいでした。身体も大きかったですしパワーもありました」。

ランニング中は手拍子をしながら士気を高める。
夏の大会後、岡山城東高校時代を含め春夏計6度の甲子園に導いた山崎慶一監督が退任され、佐藤先生は部長から監督へ就任した。それまで作陽高校で6年、学芸館で7年部長を経験していた佐藤先生が監督になってまず選手にかけた言葉は「〝監督〟ではなく〝先生〟と呼んで」。その理由は「監督ってなんか偉そうじゃないですか。だから常に先生という立場でお前らを見ていると言っています」。

寮で食べるご飯を盛るのは当番制。ノルマはないが、お釜に入ったご飯を食べ切るのがルール。
3年生のメンバーが「佐藤先生は声がかけやすいです」と語る背景には、選手の気持ちに寄り添いながら信頼関係を築いてきた軌跡があるのだ。
「今年のはじめ〝3月から7月までにチーム本塁打が30本を超えたら夏の大会で優勝できるぞ〟と選手にハッパをかけました」。選手はその言葉を疑うことなく素直に信じ続け、長打力を磨き34本塁打を放つ。その結果、夏の岡山県大会では、ノーシードから一気に頂点へと駆け上がった。甲子園ではチームとして初勝利を飾ったが3回戦で敗退。試合後、ナインは夏の大会のチームテーマだった「笑顔」で甲子園を去った。
最後まで笑顔を貫いた選手をみて、「かわいいですよね」と佐藤先生の表情がゆるんだ。

取材日はグラウンドで練習試合が組まれていた。試合後の肩の調整も忘れてはいけないメニューのひとつ。


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