学校・チーム

【愛工大名電】「強打」へ舵を切ったチームの地下足袋とトスバッティング

2018.7.9

自分で工夫して練習する習慣を

打者だけでなく投手も含め、愛工大名電のOBは高校卒業後に伸びることも多い。今年のプロ野球では、東克樹(立命館大→横浜DeNA)が新人ながら6勝(6月末時点)を挙げている。高校時代もエースとしてチームを甲子園に導いた好投手だったが、大学で球速が大きく伸び、ドラフト候補になった。


倉野監督は、選手を型にはめることを好まない。選手が自ら考え、工夫して練習するよう促す。指揮官いわく「自分で自分の練習法や調整法をつくれ。投手なら自分の体を知れ。打者も自分にあわせたバッティングスタイルを確立せよ」。こうした考え方が、体の成長とともに、次のステージで生きてくる。

「東は昔から自分で考えて練習をしていたね。あんまり僕が『あれをやれ、これをやれ』と言うことはなかった。体が小さくて体力がないのは本人も分かっていたから、体をうまく動かすことを考え、バランスづくりをよくやっていた。平均台の上でも、普通の人ならキャッチボール程度しかできないのに、難なくピッチングできたぐらいだから。フォームを気にして鏡もよく見ていた。室内のトレーニング室には、ウエイト器具をはじめあらゆるものがあるから、東は暇があったらトレーニング室にいた」(倉野監督)

部は寮生活。夜10時に消灯し、翌朝6時に起床する。6時半には寮から校舎へバスが出る(往路の途中からや、到着後にランニング)。そのサイクルの中で、充実した練習施設を利用し、朝5時から自主トレに励む部員もいるほどだ。自分で考えて努力する習慣が、将来の能力開花につながっている。(取材・撮影:尾関雄一朗)


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