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【立花学園】ICT&ドローンで戦略!山奥なのに最先端

2020.4.8

数値の伸びが自信となり、甲子園へとつながる

北に丹沢大山国定公園を望む、360度大自然に囲まれたグラウンド。人気番組「ポツンと一軒家」を思わせる風光明媚な風景は圧巻だ。「金太郎」の昔話に出てくるシカ、イノシシ、タヌキなどとの遭遇も珍しくない(ドローン飛行については特別な許可を頂いております。空撮も操縦の研修を受けたカメラマンが行いました)。

志賀正啓 Shiga Masahiro
1986年生まれ。神奈川県津久井郡(現相模原市)出身。明大中野八王子はエースで都大会16強。明治大を卒業後、日体大荏原で助監督、部長を8年務める。2017年4月に立花学園監督。担当教科は理科。
「可視化」の重要性を感じたシーンがあった。この日のブルペンで、ある投手が球速を計測したところ、自己最速が表示された。仲間と飛び上がって喜ぶその姿に、モチベーション維持が難しい冬のオフ期はこういった「数値」が示す成長率が、心の支えとなるのだと感じた。志賀監督は言う。

「みんな甲子園に行きたいっていうけど、甲子園までの道のりがどんなものかわかっていないんですよね。うちのようなチームは、数値の伸びが日々あって、その伸びの集合体が自信につながっていくことが大事なんです。その先に『甲子園』があると思うんですよね」。

最新機器が示す数値は“努力の成果”。その成長を喜びあえる野球部を目指している。

立花学園の過去の成績は神奈川県ベスト8が最高だ。志賀監督も2017年夏、18年夏、19年秋と、3年連続で準々決勝の壁に阻まれている。神奈川の歴史を見ても、西湘地区からの甲子園出場は1998年夏の平塚学園(2校出場、西神奈川代表)だけしかない。イノベーションを起こしてまだ1年。神奈川の勢力図を変えようとしている。(取材・文:樫本ゆき/写真:出井健一郎)

SCHOOL DATA

●監督/志賀正啓 ●部長/塚田将喜●部員数/2年=32人、1年=40人、マネージャー8人
1928年松田和洋裁縫学校として開校。62年男女共学化。92年現校名に変更。野球部創部は1972年。甲子園出場はなし。部最高成績は県8強。主なOBは日暮矢麻人(ソフトバンク育成)、山口祥吾(ロッテー新潟アルビレックス)ほか。校舎は小田急線・新松田駅から徒歩7分の場所にある。

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