学校・チーム

【慶應義塾】チームスローガンは『GRIT』

2019.1.22

2018年、春夏で甲子園に出場した慶應義塾高校野球部。そんな神奈川の強豪校はオフシーズンにどんな練習、トレーニングに取り組んでいるのか? そこにはどんな考えや意図があるのか? チームを率いる森林貴彦監督にお話を伺った。


選手が提案したスローガン『GRIT』

 一塁側・三塁側ベンチには、『GRIT』と書かれた言葉が貼ってあった。日本語に訳すなら、「やりぬく力」となる。
「11月ぐらいから貼ってありますね。選手が決めたチームのスローガンです」

 サブタイトルとして、「What goes around comes around」という言葉が見えた。意味を聞くと、「何ですかね……。選手に聞いてみてください。きっと、誰かが訳してくれます」と笑った。
 
 スローガンは、定期的に開かれる選手ミーティングで決まる。そこに森林監督は全く介入していない。「GRITに決まりました」と事後報告を受けるぐらいだ。



 以前の取材でこんな話をしていた。
「監督の知らないところでミーティングが行われていて、大事なことが決まって、実行されていく。とてもいいことですよね。ひとりひとりが頭を使って、このチームがどうしたらよくなるのかを考えている。そういうことが楽しいと思ってくれたら、また面白くなりますよね」

 高校生を預かる指揮官として、なかなか言えることではないだろう。

 今年、「GRIT」を提案したのは、2年生の千坂卓海だ。短くてインパクトのある言葉ということで、スローガンに採用された。
「中学2年生のときに、野球部の先生(宮城・松島町立松島中の猿橋善宏先生)から教えていただいた言葉です。今だけではなく、将来生きていくうえで大切な言葉だと教わって、何をするにしても“やり抜くこと”を大事にしてきました。GRITに関する本も読んで、感銘を受けました」



 千坂から話しを聞いた森林監督も早速、書籍を購入。監督自身が本を読んだうえで、GRITに関するミーティングを開いた。手帳には、やりぬく力を手に入れるためのキーワードとして、「興味、練習、目的、希望」という言葉がメモされていた。さらには、「才能×努力=スキル」「スキル×努力=達成」という方程式もあった。
「言われてみたらそうだよなと思うことが多いですが、腑に落ちることがたくさんありました。いかに努力が大事か。でも、努力していない高校生はいないと思います。みんな、努力をしている。その中で、どんな方向性に進もうとしているのか。その選手に合った方向性を考えていくのが、今の監督の役割だと思っています」

 どこを目指していて、そのために今何が足りなくて、どんな練習をすべきなのか。向かうべき道や目的が明確になれば、練習に対する意識が変わる。

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