学校・チーム

【県立相模原】進学校では時間が重要、学校の核になる部活へ

2019.12.18

激戦区の神奈川で進学校ながら強豪校と互角の勝負を繰り広げている県立相模原。この夏も横浜高校を破り準決勝進出を果たして大きな話題となった。県立相模原を指導する佐相眞澄監督にこれまでの経験を生かしたチーム作りについて聞いた後編をお送りします。



川崎北で07年秋の県大会ではベスト4という好成績を収めるなど結果を残した後、12年に地元の県立相模原に異動。県内でも屈指の進学校ということもあって、練習時間が短く効率的に取り組むことは絶対に必要だ。頭脳明晰な生徒が集まるためミーティングがなかなかはかどらないなど前任では感じられないもどかしさもあったが、14年の春はベスト16、同年夏にベスト8など、神奈川県でも上位に食い込む活躍を見せる。





強豪校を相手に快進撃を続ける県立相模原高校の強さを見て、佐相監督のもとで野球をやりたいと希望してくる選手も多くなり、部員数も県内で指折りの数に増えていった。
「赴任する時に校長先生から学校の“核”になる部活になってほしいと言われました」。



佐相監督は部員全員が同じ意識を持ち、学校や保護者を巻き込みながら“束”になって戦うことを重視している。たとえば、夏の大会では応援に対して積極的にリクエストを出したり、保護者に対しては定期的に集まる機会を設けるなど、支援体制を整えている。
「チームの取り組みとしては1月中旬から積極的に紅白戦を行い、成績を点数化するなど競い合うことも重要です」。

課題は多いが、やっと“束”になって戦うことが受け継がれるチームに成長したと実感している佐相監督。
激戦区神奈川を勝ち抜いて甲子園へ。県立相模原の挑戦は続いている。

佐相監督のこれまでの歩み

・1990年代〜2000年代前半
中学生を指導するうえで培ったのは私立に進学しても通用するプレー
・2005年〜
高校野球の監督に転身し、私立に打ち勝つ野球をテーマに指導
・2012年〜
進学校で「県立の雄」になるために体力強化と時短に注力

佐相眞澄

1958年生まれ。神奈川県相模原市出身。中学野球の指導者として実績を残し、2005年に川崎北に赴任。2007年秋には県大会ベスト4に進出。2012年に地元の県立相模原に異動し、2015年春には県大会準優勝。今年の夏も横浜高校を破りベスト4入りを果たした。


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