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【横浜】オフのキーワードは「マインドセット」

2019.1.15

 練習終了後、ネット裏にある監督室で、練習の狙いをじっくりと聞いた。
「夏の甲子園が終わったあと、わずか5試合の練習試合で秋の県大会に入っていきました。関東大会で負けて感じたのは、チームとしては発展途上で、まだまだこれからということ。公式戦が終わったあとから、改めて腰を据えてチーム作りをしています。夏の大会までに、どれだけ選手ひとりひとりが自立できるか。練習メニューを選手に任せているのも、そのひとつです」



 秋は神奈川大会で優勝するも、関東大会準々決勝で春日部共栄にコールド負け。頼みのエース及川雅貴が序盤から崩れ、センバツ出場が遠のく敗戦を喫した。

 今のテーマは、考える習慣を身につけること。だから、選手への問いかけが増えている。キーワードに挙げているのが、「マインドセット」だ。
「つまりは、“心の持ちよう”ということです。今日、エンドランをやっていましたけど、ただやるのではなくて、どういう心構えで打席に入ればいいのか。それを指導者が決めるのではなく、自分たちで話し合って考えてほしい。作戦の性質上、大胆さが必要ではあるけど、やみくもに振っていてはランナーが進まない。難しい作戦の中で、どんなマインドセットであれば、心地よくプレーができるか、ということです」



 ミーティングでは、選手の意見をまとめたキャプテンの内海貴斗が、「バットの芯に当てることを優先的に考える」という話をしていた。それを頷きながら聞く平田監督。選手が考えたことに関しては、頭ごなしに否定しないように心がけている。
「テーマを与えて、問いかけて、喋らせることで、考えが整理されて、語彙も増えてくると思っています。出てきた言葉に対して、大人が『違うだろう』『何だ、その考えは』と否定すると、もう自分の考えを言わなくなってしまいますよね」

 指導者として意識しているのは、「傾聴力」と「質問力」だ。耳を傾けることによって、選手の考えを引き出す。それが、考える力となり、将来的な自立につながっていく。



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