学校・チーム

【横浜】名門を引き継いだ若き指揮官のチーム作り

2019.1.11

 春夏5度の全国制覇を誇る横浜高校。
 横浜の同級生でもある渡辺元智監督、小倉清一郎コーチが長年にわたりタッグを組み、黄金時代を築き上げた。主に精神面を鍛えていた渡辺監督と、挟殺プレーでの2人殺し、二塁(三塁)封殺を狙ったバント処理など、勝つための細かい野球を仕込んだ小倉コーチと、役割分担がはっきりしていたのが強みだった。



 ただ、どの世界にも「世代交代」はあるもので、小倉コーチが2014年夏、渡辺監督が2015年夏に勇退。2人の名将を引き継ぐ形で、2015年の新チームから平田徹部長が名門の監督に就任した。横浜のOBであり、高3夏にはキャプテンとして甲子園ベスト4進出。国際武道大を卒業したあと、2006年から横浜のコーチになり、2010年から部長を務めていた。監督に就いて以降は、2016年から夏の神奈川3連覇中と強さを見せている。



 現在35歳。就任してから、口癖のように言い続けている言葉がある。

「試行錯誤」「創意工夫」「主体性」

 自分で考えて、自分で悩んで、自分で答えを見つけなさい、ということだ。もちろん、指導者がサポートすることはあるが、1から10まで管理し、指導することはない。

 その根底には、平田監督が持つ信念がある。選手にはこんな言葉で語りかける。
「横浜高校を選んで、甲子園やプロを目指して入ってきた志が高い集団なんだから、誰が見ているとか見ていないじゃなくて、目標に向かって自ら成長していくのが君たちの仕事だろう」

 取材当日も、平田監督の色が見える練習が行われていた。



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