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【球速アップ講座】彼らが速いボールを投げられる理由|中森俊介(明石商)編

2019.5.8

人気コーナー「球速アップ講座」でおなじみの相原雅也さん(元四国アイランドリーグ高知、新日鐵住金かずさマジック・現ホグレル硬式野球部監督)。プロ野球選手のパフォーマンス向上にも取り組んでいるピッチング指導のスペシャリストだが、そんな相原さんにこの春の選抜高校野球で活躍した投手の特徴について解説していただきました。今回は中森俊介(明石商)投手です。


「左手」次第でストレートも変化球も更に良くなる




――奥川投手(星稜)、河野投手(広陵)に続いて、最後は2年生ですが、大活躍を見せた中森投手(明石商)についてお願いします。
「まず映像を見た感じですけど、球速以上にストレートが速く見えるだろうなと思いますね。タイプとしては奥川くんと同じで回転を使って投げる方なんですけど、歩幅が広い分打者の手元でボールが来る感じです。
同じストレートでも2種類か3種類くらいスピードに変化をつけて投げ分けているようですけど、130キロ台のボールならしっかり狙ったところに投げてストライクをとって、勝負球は多少ボールになってもいいからスピードを出す、といったことができていると思います」

――2年生でここまでできるというのは凄いですね。
「非常に頭の良いピッチャーですね。これだけ同じ球種でも投げ分けができるということは、自分のフォームもよく分かっているのではないでしょうか。変化球も打者の手元で変化しているように見えました」

――ここを改善すればもっと良くなるというポイントはありますか?
「着地してからのスピードは奥川くんに比べるとまだないかなという気がします。それを作るとなると、左手の使い方になりそうですね。体を速く回そうという意識があるから、逆に左手が早く抜けてしまっているように見えます。



回す前にしっかり左手を止める、以前お話したようにドアノブをしっかりつかむようなイメージです。よくグラブを持つ手を『引く』という表現をすることが多いんですけど、これは正解でも不正解でもないです。左手を止めずに後ろに引いてしまったら前でリリースすることはできませんよね。

さっきも言いましたけどそのまま引いて体を回すのではなく、しっかり止めて、固定しているドアノブを引きながら回すということができれば、体が前に出てきます。中森くんはそのあたりが出来てくると、ストレートも変化球も更に良くなると思いますね」



それぞれ三人の良さ、更に良くなるポイント、非常に分かりやすかったです。お忙しいところありがとうございました! (取材:西尾典文/撮影:編集部)


▼球速アップアドバイザー 兼ホグレル硬式野球部監督 相原雅也
http://www.hogrel.com/hogrel/baseball.html
▼ホグレル硬式野球部
http://ameblo.jp/yoannahogrel/entry-12230520276.html
 

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