トレーニング

【球速アップのためのカラダの使い方】伝達効率を上げて球速アップ!

2017.1.6

皆様、あけましておめでとうございます。球速アップアドバイザーの相原雅也です。

私は現在ホグレルという、動作改善マシンの社員兼硬式野球部監督として、『球速をなんとかアップしたい!』という本気な方々を、プロ野球選手から小学生までご指導させて頂いております。

以前のコラムでも書かせて頂きましたが、高校時代に球速120km/hしか出ず、悩みながら『力でなく伝達効率を上げるトレーニング』を研究し25歳で球速145km/hを記録しました。何よりも球速がアップした事が、四国アイランドリーグplas 2006年17勝2敗で最多勝、ベストナインの原動力にもなりました。(参考:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/四国アイランドリーグplus個人タイトル獲得者一覧

今回は、『力ではなく伝達効率』を上げれば球速は上がるをコンセプトに、『伝達効率の高い回転力』にフォーカスしてお伝えしたいと思います。


私が力でなく伝達効率を非常に気にしているのは、私自身、身長が低く(高校時代168cm、現在172cm)身体が小さいけど、諦めが悪い選手だったからです。

身体が小さい以上、伝達効率をどうやって上げるか?を考えるしか選択肢がなかったとも言えます。ですので、誰にでも140km/hを超える可能性はあるのをお伝えしたくて、今回このコラムを書かせて頂く事になりました。

まず、確認までに、野球の最高峰、プロ野球で160cm台の身長の投手が140km/h以上投げて活躍できているのか?という確認ですが、低身長投手の代表として、私の高校(茨城県立藤代高校)の後輩でもある楽天の美馬学投手がいます。
美馬投手の身長は、169cm、75kgにも関わらず、最高球速は153km/hです。ヤクルトの石川雅規投手は、身長167cm、73kg、最高球速140km/hです。日本ハムの谷元圭介投手は、166cm、65kg、最高球速150km/hです。

『デカイ身体』『重い体重』が、140km/h以上のボールを投げる絶対条件ではない事はお分り頂けますでしょうか?
確かに身長が高い、身体が大きいのは武器です。仮に伝達効率が悪くても、身体の大きさから、小さな選手より出力が上がる可能性が高いのは当たり前です。ですが、180cmを超える身長でも130km/hしか出ない選手がいる中で、166cmの選手が150km/h投げられるというのは、驚きではありませんか?

ここからは、『身体が小さい人間』が、『身体の中から生み出す伝達効率』をあげる為に、大事な三要素についてお伝えしたいと思います。

(1)外力(重力*での抜重*と地面反力*での荷重*)を自分の力に変換する技術
(2)重心を真ん中から外さない技術
(3)並進運動を回転運動に変換する技術

まず、(1)ですが、身体が小さい訳ですから、生み出す力を、自分の内側の力だけでなく、どうやって外の力を自分の力に変えるか?即ち『変換力』が重要になってきます。
*重力(地球が中心に向けて引っ張る力の事)
*抜重(力を抜く事。地面反力は減少)
*地面反力(地面を押して返ってくる力の事)
*荷重(力を入れる事。地面反力は増加)


ここで、皆さんに質問です。
Q. 65キロの身体を体重計で立ち上がり動作した場合、体重はどのように変化するかわかりますか?

(1) 65キロ→重くなる→軽くなる→重くなる→65キロに戻る
(2) 65キロ→軽くなる→重くなる→軽くなる→65キロに戻る
(3) 65キロのまま変わらない

正解は(2)番になります。
皆さん体重計で試してみてください。立位からスクワット動作になると、一瞬体重は軽くなり、切り返し時に最大になり、また軽くなり、普段の体重に戻ります。


この原理を球速アップに置き換えると、着地時に力を溜め込む動きを、重力を使って力を抜いて抜重し、自分の力+地面反力で出力する、という事です。つまり、入力(力をためる行動)は、重力を使って、力を抜き、出力(力をだす行動)は、地面反力に自分の力を合わせる、これが、『地球と自分のコラボレーション』、地球からの『重力と地面反力』というプレゼントをしっかりもらった投球フォームとなります。

では、具体的にどうしたらよいの?と、いう声が聞こえてきそうですが、具体的には、すでに皆さんに一度説明させて頂いた以前のコラム『腰の落とし方について』をご確認ください。

そもそも、ふくらはぎ、内転筋、ハムストリングス、臀筋などの硬さがあると適正な関節可動域がない為に、身体の一部分に過度な緊張が生まれ、重心位置が身体の中心を外れてしまい、『重力と地面反力のプレゼント』をしっかり受け取れず、外力を自分の力にする事ができません。『重力と地面反力のプレゼント』は小さな身体で諦めの悪い選手には必須アイテムですので、是非もらって下さいね。


「球速アップ」関連記事

球速アップアドバイザー 兼ホグレル硬式野球部監督
相原雅也
http://www.hogrel.com/hogrel/baseball.html

ホグレル硬式野球部
http://ameblo.jp/yoannahogrel/entry-12230520276.html



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