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【高校球児のための大学野球部ガイド】東京学芸大学野球部、選手座談会!

2019.4.3

高校時代に感覚でやっていたことを大学では理論的に考える

(写真右)小谷野和之(4年 日大三高出身 A類 数学科専攻)、(写真中)本木惇太(4年 成蹊高出身 A類 社会科専攻)、(写真左)瀬川透(2年 春日部共栄高出身 A類 数学科専攻)

――少し話が高校時代に戻りますが、これくらい勉強した、みたいな話があればお願いします。
小谷野「自分の武勇伝少し話してもいいですか?」

――お!いいですね。ぜひどうぞ。
小谷野「三高で野球がしたくて入ったのですが、自分の代は一般入試で入ったのが自分だけであとは全員スポーツクラスでした。最初は自宅から1時間以上かけて通っていたのですが、何とか寮に入りたくて。でも野球だけだと実力が足らないので(寮に入れてもらえなくて)、朝も夜も練習してそれで勉強もして、1年生の秋の中間テストで学年8位になりました。
野球をしながら勉強の結果も出たのでこれで寮に入れてもらえると思って監督さんにお願いしたら、隣にいた部長先生がちょっと冗談っぽくですけど『学年1位じゃないとだめだ』って言われて。それで悔しくてまた移動時間も勉強して、最終的に1位になって寮にも入れてもらいました!」

――おー!それはすごい!
小谷野「三高野球部で学年1位になった人は多分いないと思います。でも寮に入ってからも監督さんからは順位が悪くなったら退寮だって言われていたので、必死に勉強もしていました(笑)」

――本木くん、瀬川くんはどうですか?
本木「僕は高校の野球部の同期が異様に勉強に対する意識も高くて、医学部に行った子も5人いたのですが、そういう環境もあって割と部活をやっているときから勉強をしている習慣はありました。あと中学の頃から授業中は絶対に寝ないということを自分の中で決めていて、まずは授業でしっかり勉強しようという気持ちでやっていました」

瀬川「僕は親からせっかく春日部共栄みたいな強いチームで野球ができているのだから『夏が終わるまでは野球に集中しなさい!』と言われていたので、それまではとにかく野球という感じでした。野球をやっていた頃もそんなに成績は悪くなかったですけど、良くもなかったです。
勉強は野球が終わった夏休みから本格的にやりました。両親が二人とも教員なので、この時期にはこういうことをやった方がいいとアドバイスをくれたりして、それが良かったところもあったと思います。あとは姉が中学から大学まで私立で自分も高校は私立でお金をかけてもらったので、大学は何とか国立でお金をかけないようにという思いもありました」

――大学でも野球を続けて良かったなと思うことはどんなことですか?
小谷野「野球をやっていない自分がちょっと想像がつかないですけど、やっぱり本気でやったことは後で生きてくるのではないかと思います。あとは与えられるのではなくて、自分で情報を求めるようになりました」

本木「野球への考え方が変わったというのはあります。高校までは与えられたものをこなしていたのが、大学ではなぜこれをやるのかということを細かい点でも考えるようになりました。そこは大学野球で学んだことだと思います」

瀬川「自分から野球についてもっと知ろうという姿勢が出てきたことが大きいと思います。監督もアドバイスはしてくださいますけど、どちらかというと自分から求めたものに対して返してもらうという感じです。そうやって自分で考えてやっていく中で、野球が上手くなっていく手応えというのは高校の時よりあると思います」

――高校球児に向けて、大学野球を続けるとこんなことがいいよとか、学芸大で一緒に野球をやろう、みたいなメッセージがあればお願いします
小谷野「さっき瀬川も言っていましたけど、自分から野球に対して考えて求めるような環境なので、より野球のことを知ることができるチームだと思います。あと伸び伸びとしながら勝つためにできる雰囲気があると思います」

本木「大学に入ってよく考えるようになって野球がより難しいなと思う反面、それを知ったからこそ野球がまた面白くなったというのはあると思います。疑わずにやっていたことをもう一回考え直す機会が多くて、そういう意味では野球を見つめ直せるというのが大学野球、学芸大の野球部のいいところじゃないですかね」

瀬川「高校の時までは感覚でやっていたことが、大学では理論的に考えてできるようになったというのがあります。そのことで自分の中で裏付けができて、自信がついたというのもあると思います。野球に対する理解は間違いなく高校の時より進みました」

――将来はやっぱり野球の指導をしたいですか?
小谷野「僕は高校でやりたいと思っています」

本木「僕は小学校の世代に土台というか、基本になる部分の指導に携わりたいと思います」

瀬川「僕も高校でやりたいですね」


学芸大での経験は指導者としても生きそうですね。三人ともありがとうございました!
(取材・西尾典文/写真・編集部)



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