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【高校球児のための大学野球部ガイド】横浜国立大学を紹介!

2019.2.7

2012年に明治神宮大会優勝を果たした桐蔭横浜大、2014年の全日本大学選手権で準優勝し翌2015年の大学選手権でもベスト4に進出した神奈川大など強豪がひしめく神奈川大学野球リーグ。岩貞祐太(横浜商大→阪神)、濱口遥大(神奈川大→DeNA)などドラフト上位指名でプロ入りする選手も輩出しており、全国的に見てもそのレベルは高い。そんな中にあって国公立大学ながら善戦しているのが横浜国立大だ。昨年秋は最下位だったものの、入れ替え戦を勝ち抜いて一部残留を決めている。そんな横浜国立大の取り組みを紹介する。


横浜国立大の野球部員は現在3年生25人、2年生18人、1年生16人の59人(スタッフ含む)。国公立の大学にしては少なくない人数が所属しているが、甲子園出場経験者は0。一部推薦入試もあるものの、受験をクリアして入学した部員ばかりである。選手の個人のレベルでは他の大学には劣るものの、それでも一部に踏みとどまって善戦している理由についてチームの指揮を執る田中英登監督にまず話をうかがった。



田中監督「高校時代に甲子園でプレーしていたり、高いレベルの学校にいたような選手はまずうちにはいません。ただ、ここ数年で大学でも野球を続けようと入部してくれる選手が増えて、部員も多くなりました。以前は勝つためにやりたいという選手と、楽しくやれれば良いという選手に分かれていたような部分もありましたが、部員が増えたことで競争も生まれて、全員が勝つためにはどうすべきかと考えられるチームになってきた印象はありますね」

そう話す田中監督だが、練習中も細かい部分まで指示するような場面はあまり見られず、練習メニューについても基本的にキャプテンなど選手が中心になって考えているという。そしてその考える力に加えて、実際に行動するという点でも変化があったという。練習前に全員で行っているというイメージトレーニングもその一環だ。



田中監督「チームの大方針は『自分たちで考えてやる』ということです。こちらからは『こういう風にやってみてはどうだ?』というヒントは与えますが、強制することはなく、あくまで決めるのは選手達です。体力や技術的な部分では私立の大学にはなかなか勝てません。そんな中で何かできることはないかと昨年度の4年生たちが、実際に他の大学にメンタルトレーニングの講習を受けに行って、それからこのイメージトレーニングも取り入れるようになりました。そうやって考えたことを実際に行動に移して、練習メニューにまで取り入れたことも依然と比べると変化かもしれませんね。なかなか効果は見えにくいものですが、今年何とか一部にも残ることができた要因にもなっていると思います」

技術的には劣っているという話だったが、今年の卒業生では名門企業チームで野球を続ける選手もおり、チームとしての全体的なレベルは確実に上がっている。その理由を田中監督はこのように話した。





田中監督「うちに入ってくる選手はまず基礎体力のない選手が多いです。それが1年経って体ができてくると変わる子も多い印象ですね。あとはリーグ戦でレベルの高い野球を経験して、それに影響を受けて伸びている部分もあると思います。(2018年春に)一部に復帰してから特にですが、自主練に対しての取り組み方も変わりましたね。野手は時間がかかることが多いですが、投手は比較的早い段階から起用することも多いです。トーナメントではないので、ある程度順位が見えてきて選手を試せる試合もある。そういうところも大学野球の良さだと思います」

個々のレベルアップはもちろんだが、チーム全体としてのレベルアップにももちろん取り組んでいる。平日は月曜日と木曜日はオフで、それ以外は16時40分から20時くらいまでが練習時間だが、あらゆる学部の選手が混在しており、授業や実習との兼ね合いもあって全員が揃うことは少ない。そのため土日は実戦練習を多めに実施している。取材当日の土曜日も午前中は投内連携、ケースノック、牽制などに多くの時間を割いていた。



監督の話にもあったようにメニューを決めるのはキャプテンと各ポジションのリーダーで、監督やコーチとは2か月に一度すり合わせるくらいだという。また、選手同士のコミュニケーションを重視しており、意見をぶつかり合わせて全員が納得したうえで練習に取り組むということを徹底しているのも横浜国立大の特徴だ。そうやって自分の意見を主張し、組織としてすり合わせていくことが社会に出た時にも生きてくることは間違いないだろう。

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