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【高校球児のための大学野球部ガイド】東京学芸大学野球部キャプテン、マネージャーインタビュー

2019.4.2

東京学芸大学野球部のレポート第二弾。前回は中野春樹監督にお話を伺いましたが、今回は飯出圭太郎キャプテン、白澤栄喜学生コーチ、そしてチームを支えるマネージャー村田奈央さん、志太祥子さんに東京学芸大学野球部、大学野球についてお話を伺いました。


キャプテン
飯出圭太郎(いいでけいたろう)4年 捕手 野沢北高出身 A類 社会科専攻
学生コーチ
白澤栄喜 (しらさわまさき)4年 秋田高出身 A類 数学科専攻

チームの中心であるキャプテンの飯出くんと学生コーチの白澤くん。チームの組織、学芸大野球部の特徴、チームの目標などを聞きました。

――まず学芸大野球部のモットー、方針のようなものがあれば教えてください。
白澤「去年の秋にようやく一部に上がったので、今年のチームはまず『一部で勝てる集団になる』ということをスローガンとして掲げています」

――そんな中で現在のチームの強みはどんなところですか?
飯出「まずは投手陣です。下級生のころから経験を積んできたピッチャーが4年生を中心に多くいるというのは強みだと思います」

白澤「新2年生になる選手たちも1年生からマウンドを任せられた投手が多いです。去年の秋も大量失点をするような場面はありませんでした」

――逆に今のチームの課題は何ですか?
飯出「攻撃力ですね。去年は4年生のレギュラーが多かったので、まだ野手は流動的なところが多いです」

――打撃練習前には全員でビジョントレーニングのようなこともしていましたが、あれはどういう経緯で取り入れたのですか?
飯出「バッティング班という担当があって、そのチーフがビジョントレーニングを指導している方と繋がって、一度練習に来ていただいて、みんなでいいなと思った部分を取り入れるようにしました」

飯出圭太郎キャプテン

――ちなみに班は他にどんな班がありますか?
白澤「バッティング以外では内野守備、外野守備、キャッチャー、ピッチャー、走塁、フィジカルとメンタルあわせたトレーニング班、データ班、広報です。兼務しているメンバーもいますけど、基本的に分散しているようにしています」

飯出「キャプテン、学生コーチ、マネージャー、主務などのスタッフはまた別で、全体にかかわるようになっています」

――そういう人事はどうやって決めるのですか?
白澤「新チームになった時に新4年生で話し合ってまずキャプテンを決めます。その後に自分(学生コーチ)と主務とキャプテンの3人で副キャプテンをどうするか決めて、最後に班の構成をどうするか4人で話し合って決めました」

――担当を決める中で揉めたりはしないですか?
白澤「希望がある選手はその意見も聞きながら、調整して決めるようにしました」

――ちなみに今年のキャプテンはどういう経緯で決まったのですか?
白澤「うちの大学は代々、言葉で引っ張るというよりも行動で示せる人がキャプテンになっていて、自分たちの学年ではプレーで去年から引っ張っていた飯出が満場一致という形で決まりました。下の学年に聞いても異論はなかったです」

――キャプテンは背中で引っ張れている感じですか?
飯出「がんばります(笑)」

――それぞれの班のチーフやスタッフはどれくらいの頻度で話し合ったりするのですか?
白澤「大体2週間に1回くらいなのですが、これから合宿や遠征があって、新入生も入ってくる今の時期は決めることも多いので、週1回は話し合っています」

――学生コーチは何人いるのですか?
白澤「2年生以上になると各学年1人ずつ選ぶようにしています。ただ自分の場合は最初から学生コーチ志望で入りました。選手をやりたい気持ちもあったのですが、高校の先輩で早稲田で学生コーチをされていたOBの方に色々と教わる機会があって、ちょっと他人とは違う立ち位置で野球に関わってみようと思って決めました」

白澤栄喜学生コーチ

――二人はなぜ東京学芸大を選んだのですか?
飯出「自分は1年浪人をしているのですが、現役の時は筑波大を受けました。国立で野球もちゃんとやっていて、教員にもなれるというのが理由で、最終的には学芸大を選びました」

白澤「自分は野球というよりもまず教員養成という観点で選びました。あとは地元にいるよりも、色んな人に出会えると思って学芸大にしました」

――学芸大の野球部のカラーはどんな感じですか?
飯出「やっぱり選手主体というのが一番大きいと思います。監督さんにもただ聞くのではなくて、自分たちで考えたうえで助言をいただくような関係性で取り組んでいますし、監督さんも自分たちのことを尊重して接してくれていると思います」

白澤「選手起用や采配についても学生コーチやスタッフから意見をして、最終的に監督さんが決めるという感じです」

――最後に現役の高校球児に大学野球をやることの良さ、メッセージなどがあればお願いします。
白澤「大学になると木製バットになって難易度も上がりますが、それだけレベルも高くなって、そんな中でも一生懸命考えながらできるというのが醍醐味ですね。特にうちの大学は学生主体、選手主体なので、考える機会も多くて、成長の場として良い環境だと思います」

飯出「高いレベルの野球に触れて野球の技術が身につくというのはもちろんなのですが、自分たちはボトムアップで、部員全員でレベルアップしようという方針でやっているので、白澤も言いましたけど人として成長できる機会があると思います。そういう環境で上を目指したい高校生とは是非一緒に野球をやりたいですね」


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