カラダづくり

体重管理|引退から卒業までの間のコンディショニング管理

2020.9.23

高校野球を引退し、これからさらに野球を続けていこうと考えている皆さんは、新しいチームに合流するまでの間にどのようなことをすればいいと思いますか。夏に引退し、新チームへの合流が来年の春先というケースが多いため、約半年間は自分自身でコンディションを整えていく必要があります。できれば体力レベルもワンランク上を目指していきたいですよね。


引退した後によく見られるのが体重の急激な増加です。トレーニングを続け、筋肉が増えることによって体重が増加することが理想的ですが、多くの選手は今までと同じように食事をとる一方で、体を動かす機会が減ってしまうので単純に「食べ過ぎ」によって体重が増加してしまうことがあります。体重が増えた後にあわててランニングなどを始めると、今度は体重が増えたことによって足首や膝、腰などに負担がかかってケガをするリスクが高くなります。

野球部での活動がない、今までとは違った生活リズムになっているため、自分自身でスケジュールを管理して体力レベルを落とさない工夫をしましょう。

●起床時や入浴前など1日の中で同じ時間に体重・体脂肪率を測定して記録しておく
●日常生活の中に「体を動かす時間=練習時間」をあらかじめ設定しておく
●週に2〜3回はウエイトトレーニングを実施する(自宅で自重トレーニングでもOK)
●有酸素運動を取り入れる(ジョギング、サイクリング、水泳等)

もちろん練習・トレーニングを休む日(デイ・オフ)を設けてリフレッシュすることも必要ですし、体調によっては当初のスケジュール通りに進まないこともあると思いますので、大まかなトレーニング計画を立てておくと良いですね。進学をするために受験勉強をしている選手は勉強の合間に体を動かして気分転換をはかり、体力維持を心がけましょう。

新チームの合流までの期間で一番優先して欲しいことは体重管理です。体重増加によって「体が重くて動けなくなった」ということがないように普段の活動量に見合った食事内容になっているかどうかも見直してみましょう。(西村典子)


食事量を極端に減らすのではなく、体を動かして筋肉をつけよう


著者プロフィール

アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。

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