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【京都国際】試行錯誤と新たな試みで見えてきた甲子園

2019.11.25

先進的なトレーニングの導入



小牧監督が小中学生の練習を見るにあたり、まず着眼点を置くのは“一生懸命さ”だ。
「守備では自分のところに来なくても、ボールを追いかけていく子には目がいきます。ファウルになる球でも全力でしっかり取りに行っているか。そういう子は伸びます。最近は外野でも一生懸命打球を追いかけない子もいますし、はじいて落としてしまっても諦める子も多いんです」。1球をどれだけ大切にできるか。そして無駄にしないか。ひたむきにボールを追いかける子ほど伸びしろは無限だと指揮官は言う。

“来てくれた子を上の世界に通用するように育てていけば、振り向いてくれる人はいるかもしれない”と、決して中学時代に名をあげた選手ではない子どもたちを鍛え上げ、ようやく府内でも認められる存在になった。

最近では、ヨーロッパのトップクラスのプロサッカーチームが導入している、認知能力、判断能力、運動能力を高めるためのトレーニング「ライフキネティックトレーニング」を野球界でいち早く導入して取り組んでいる。ちょっとした道具を使い、様々なテーマのもと目と頭を同時に動かして脳を鍛えるのだが、実はこれが難しい。だが「視野が広がった」「プレーの選択肢を一瞬で判断できるようになった」と選手らにも好評だ。



新たな試みをどんどん取り入れ、古豪、新鋭校がしのぎを削る京都の高校野球の戦力図を変えつつある京都国際。36歳の若くアグレッシブな指揮官のもと、“悲願達成の日”はそう遠くはないはずだ。(取材・写真:沢井史)

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