トレーニング

「高校野球脳を鍛える 実戦プレー問題集」にチャレンジ!(上級編:問題5)

2020.7.3

昨年6月に発売されたこの本では、実際にあったプレーを挙げながら、考え方、守備位置、カバーリング、ルール等を初級、中級、上級に分けられた全120問を徹底解説しています。今回は最終回!センター前ポテンヒット時の内野手の動きに関する出題です!


上級編|問題5

問題

走者なしで、センターの前にフライが飛びました。
ポテンヒットになりそうな打球で、センター、ショート、セカンドの3人がボールを追いかけています。
このときに守備側に問題が発生します。
どんなことでしょうか?

実際にあったプレー

2017年夏の甲子園・松商学園対土浦日大戦。7回裏1死走者なしの場面で土浦日大の5番・鈴木健太の打球がセンターの前に落ちて二塁打になりました。

2015年夏の甲子園・聖光学園対東海大相模戦。3回裏2死二塁の場面で東海大相模の竹内大貴の打球がセンター前に落ちて二塁打になりました。

甲子園では毎大会一度はあるプレーです。

解答・解説

3人同時に打球を追いかけるため、二塁のベースカバーがいなくなります。そのままにしていると、ポテンヒットになった場合、打者走者に二塁を奪われ、二塁打になってしまいます。それを防ぐために、ピッチャーが二塁ベースカバーに入ります。

ピッチャーが行くのを忘れているときは、サードが二塁ベースに入ります。その上で、ピッチャーに声をかけ、ピッチャーが三塁ベースに入るようにすれば空くベースはなくなります。「お前の仕事だ。オレは関係ない」ではなく、忘れていたら、気づいた人が代わりにやってあげる。二段構えをしておくことでミスの発生を防ぐことができます。


『高校野球脳を鍛える 実戦プレー問題集』(田尻賢誉/竹書房)

昨年6月に発売されたこの本では、実際にあったプレーを挙げながら、考え方、守備位置、カバーリング、ルール等を初級、中級、上級に分けられた全120問を徹底解説しています。





著者

田尻賢誉(たじり・まさたか)
1975年兵庫県生。学習院大学卒。ラジオ局勤務を経てスポーツジャーナリストに。高校野球をはじめ、徹底した野球の現場取材に定評があるほか、指導者、中高生、父兄への講演活動も行っている。『機動破壊』、『機動破壊の秘策』、『機動破壊の解析力』、『高校野球は親が9割』、『超強豪校』、『激戦区を勝ち抜く方法』(すべて小社)など著書多数。

関連記事



PICK UP!

新着情報