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【乙訓】市川監督が重視する「ケガをしない体作り」と「選手のキャラクター」

2019.7.12
京都“公立の雄”、乙訓野球部を率いる市川靖久監督

市川監督が危惧していることがある。
「最近は親が子供のために気を遣いすぎているところがあるんじゃないのかなと思います。僕は4月に入学してきた1年生の保護者会でよく言うのですが、何でも親が先回りしてやってあげるのではなく、自分でできることは出来るだけ子供自身にさせてほしいんです。時には厳しい言葉も言っていただきたいですし、間違っていることを身をもって分からせることも必要です。それを知らないまま育つと、社会に出て自分の思うようにいかなければ我慢ができなかったり、わがままになることが多いです。
試合でも劣勢になったりピンチになった時に取る態度で、普段からどんな取り組みをしているのかがだいたい分かります。うちには寮がないので各家庭に任せきりにはなりますが、大切なのは自立すること。自立している子ならどんな状況でも自分で考えられるようになりますし、伸び方は全く違いますよ」。

昨年のセンバツ出場で、今年も30人を超える1年生が乙訓の門をくぐってきた。3学年が揃えば毎年100人近い大所帯だが、選手たちの目標設定に徐々に変化が見られる。
「今の2、3年生くらいは“甲子園に行けるかな”という気持ちで入学してきましたが、1年生は去年のセンバツを見て入学しているので“自分たちも絶対に甲子園に行く”という気持ちが強いように感じます」。
チーム内の意識も徐々に上がり、目が離せない京都の“公立の雄”。私学優勢の京都の戦力図をどんな色で塗り替えるのか。市川監督の腕にも注目だ。(取材・写真:沢井史)


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