市川監督が危惧していることがある。
「最近は親が子供のために気を遣いすぎているところがあるんじゃないのかなと思います。僕は4月に入学してきた1年生の保護者会でよく言うのですが、何でも親が先回りしてやってあげるのではなく、自分でできることは出来るだけ子供自身にさせてほしいんです。時には厳しい言葉も言っていただきたいですし、間違っていることを身をもって分からせることも必要です。それを知らないまま育つと、社会に出て自分の思うようにいかなければ我慢ができなかったり、わがままになることが多いです。
試合でも劣勢になったりピンチになった時に取る態度で、普段からどんな取り組みをしているのかがだいたい分かります。うちには寮がないので各家庭に任せきりにはなりますが、大切なのは自立すること。自立している子ならどんな状況でも自分で考えられるようになりますし、伸び方は全く違いますよ」。
昨年のセンバツ出場で、今年も30人を超える1年生が乙訓の門をくぐってきた。3学年が揃えば毎年100人近い大所帯だが、選手たちの目標設定に徐々に変化が見られる。
「今の2、3年生くらいは“甲子園に行けるかな”という気持ちで入学してきましたが、1年生は去年のセンバツを見て入学しているので“自分たちも絶対に甲子園に行く”という気持ちが強いように感じます」。
チーム内の意識も徐々に上がり、目が離せない京都の“公立の雄”。私学優勢の京都の戦力図をどんな色で塗り替えるのか。市川監督の腕にも注目だ。(取材・写真:沢井史)
「京都の高校」関連記事
-
【乙訓】強豪ひしめく京都から新たな風を吹かせる公立校2019.7.4
学校・チーム -
【キャプテンに聞きました】水谷祥平(龍谷大平安)「一番きつい練習はアップ!」2018.11.29
選手 -
【龍谷大平安】冬場は2時間!原田監督に聞く入念なアップの意図と極意(後編)2018.11.28
学校・チーム -
【龍谷大平安】冬場は2時間!原田監督に聞く入念なアップの意図と極意(前編)2018.11.22
学校・チーム -
【時短テクアンケート】川和/東筑/京都翔英2018.11.14
学校・チーム -
【キャプテンに聞きました】松下慎太郎(京都成章)「甲子園は一瞬で時間が過ぎ去った」2018.5.16
選手 -
【京都成章】私生活をちゃんとすることで野球の技術が上がる2018.5.15
学校・チーム -
【京都成章】アップとキャッチボールが1番大事!目指すは2年連続の甲子園2018.5.14
学校・チーム
- 1
- 2