カラダづくり

【沖学園】歴史を変えた甲子園出場仕掛け人は1年生監督

2018.11.9

新しいことが好きな現代っ子にアイディア作戦


ゴルフボールを鉄の棒で打つ練習は、目を鍛える目的がある。「速読との連動なのですが、ボールをしっかり見る力をつけます」と鬼塚監督。
「今どきの子どもなのでしょうね。新しいことにはすぐ飛びつき、やってみようとノリがいい選手ばかり。その特性をうまく使い、タイミングを考えながら練習メニューに取り入れていきました」。

新チームを結成してすぐに行ったのが1週間の鹿児島・種子島合宿。砂浜アメリカンノックで士気を上げた。秋には練習試合の予定と合わせて、水害で被災した朝倉地区へ行き、泥出しや、片付け作業などのボランティアを行った。「今日はハワイに行くぞ」と言って、37キロ先の二見ヶ浦海岸までバスで行き、砂浜トレのあとランニングをして帰ってきたこともある。夏の大会中には、目を速く動かして本の文字を追う「速読」を導入。動体視力を上げるトレーニングを行った結果「ボールの縫い目が見える!」と開眼(?)した選手たちが、ホームランとタイムリーを打ったことも話題となった。


夏の練習前にしっかりご飯を食べることは、選手にとって最初は「キツイ」ことだった。しかし阿部主将は「しだいに慣れ、バテにくい身体になったので、効果はあったと思う」とふり返る。

アイディア練習を結果につなげた鬼塚監督は、部長から昨秋に監督就任した、いわば“1年生監督”だった。それなのになぜ甲子園初出場を成し遂げることができたのか?
それは、神村学園時代に副部長としてセンバツ2回、夏の選手権2回の甲子園出場を経験しており、勝つための環境づくりや準備への知識を持っていたからだ。


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