日進月歩のごとく進化するIT技術。情報を巧みに手に入れ、上手く活用することが厳しい高校野球を勝ち抜く術の1つだ。ここではIT技術を野球部に取り入れ、結果に繋げている高校を取り上げ、取り組みの一部を紹介していこう。日大鶴ヶ丘の場合。
スコアをデータベース化して生かす
部員の数が多い日大鶴ヶ丘では、以前まで指導者の業務であったスコアブックをパソコンに打ち込みデータ化する作業を4名のマネージャーが効率よく分担して行っている。
「今まで選手たちのプレーは、私の記憶だけに頼っていた部分があったのですが、しっかりとデータ化することで数字として再確認できるようになりました。メンバー選考に上手く生かしています」とチームを指揮する萩生田博美監督は言う。
入力する項目は投手・打者の1打席ごとの結果。大会や、練習試合で集めたデータを入力し、各選手の打率や防御率を計算する。
「大会の前には選手たちが今までの記録を見ながら、みんなでデータについて話し合っています。それを見ると自分も戦いに参加できているんだなと感じます」と語るのはマネージャーの小菅夏凛さん。通常の作業をこなしながら、合間を縫ってパソコンに打ち込んでいるという。マネージャーの影の努力なくして、チームの勝利はない。
日本大学鶴ヶ丘高校
●監督/萩生田博美
●部長/津田寛行
●部員数/2年生35人、1年生31人、マネージャー4人
1951年創立の私立校。1990年に甲子園初出場を決め、現在までで計3度出場。安定した成績を残す、西東京を代表するチーム。
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