最低限、怪我をしないための柔軟性と筋力をつける
塚原トレーナーに現在の花咲徳栄の現状について聞くと、このような答えが返ってきた。「トレーニングメニューの数値に関しては高校野球で上位のレベルです。常に数字を意識しながらコツコツやれる子も多いので、全体的にはこの冬も順調に上がってきていると思います。ただ特に1年生は身長が高い選手も多いんですが、それを考えると体重も数値もまだまだ伸ばせる余地はありますね。そういう意味でもまだ“伸びしろ”のあるチームだと思います」(塚原トレーナー)
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また、花咲徳栄は毎年あらゆるチームから有望と言われる選手も入ってくるが、徐々に選手の特性は変わってきているという。
「今は学校の部活じゃなくてクラブチームでプレーしている選手が多いので、意外に体力がない選手も多いです。早くから野球しかやってこなかった選手も多くて体も硬い。あと野球塾とかで個別の技術は教わっているけど、“実戦での野球”が上手くない子も多いです。それは最近の特色じゃないですかね。
体力面や実戦でプレーする力が追い付いていないと怪我に繋がることも多いです。だからまずは怪我をしないための柔軟性、筋力をつけるというのは最低限じゃないでしょうか。これは花咲徳栄だからというわけではなく、指導に行っているどのチームにも共通して意識しているところです」(塚原トレーナー)
以前紹介したハンマーを使ったトレーニングも柔軟性がなければ腕だけで振り下ろすことになり、効果も半減するという。また故障を防ぎたいというコメントは岩井監督からも前編で聞かれたものであり、このあたりは指導者の意思疎通がしっかりとれていると感じられた。
秋はまさかの県大会初戦敗退から春はどこまで巻き返してくるのか。一冬を超えた花咲徳栄にぜひ注目してもらいたい。(取材・文:西尾典文/写真:編集部)
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