学校・チーム

【県立相模原】佐相眞澄監督から学ぶ強豪・私立と互角に戦うために必要なこと

2019.12.17

立ちはだかる私立の壁、体力強化の重要性を実感



中学の指導者時代に交流のあった小田川監督、山本監督、石井監督が高校の指導者に転身し、佐相監督も自身で希望して2005年に川崎北高校に転任。しかし当初は全てが上手くいったわけではなかった。
「最初の3年生は、自分たちのやり方で2年間やってきているわけですから、こちらが何か言っても変える勇気は持てなかった。思い通りにいかなくて『やってらんねえよ!』とグラブを地面に投げつけた選手もいました」。

そんな苦難を乗り越え、中学時代に培った丁寧な打撃指導で結果が出るようになり、徐々に選手たちの信頼も勝ち取っていくこととなる。しかし次に立ちはだかったのは強豪私立の壁だった。
「高校は私立の存在が大きい。身体つきや体力が違うなど、中学の時にはなかった差を感じました。約8割は技術練習に割いていたのですが、体力強化の時間を多めに取り入れることにしました」。



現在も水を入れたポリタンク、パワーロープ、ハンマーなどを使った動的パワートレーニングを日々実施するなど積極的に体力を強化。食事にも気を遣って身体を大きくする取り組みにも力を取り入れている。(取材・文:西尾典文/写真:小沢朋範)

後編へ続きます


佐相眞澄監督のチーム作り理論3か条

1.他のチームと積極的に交流し、学ぶ
2.日々、動的トレーニングを取り入れる
3.学校の核になる意識で全員が束になる

佐相眞澄

1958年生まれ。神奈川県相模原市出身。中学野球の指導者として実績を残し、2005年に川崎北に赴任。2007年秋には県大会ベスト4に進出。2012年に地元の県立相模原に異動し、2015年春には県大会準優勝。今年の夏も横浜高校を破りベスト4入りを果たした。

SCHOOL DATA
●監督/佐相眞澄
●部長/小島秀一
●部員数/2年25人、1年13人、マネージャー4人
1964年に開校と同時に創部。2015年に春季県大会で準優勝し関東大会に初めて出場を果たした。19年の夏の大会では横浜高校を破り準決勝に進出するなど「県立の雄」として注目を集めている。

関連記事

  • 1
  • 2


PICK UP!

新着情報