カラダづくり

【益田東】結束力で甲子園へ!全員で培う人づくりが誇り

2018.11.7

100回記念大会出場校中3番目に多い138人の部員数が誇りだ。18年ぶり4度目の甲子園出場を果たした益田東は、選手投票による4軍制を取り入れ、レギュラーと控え選手が切磋琢磨し強くなった。選手たちは自信をもって言う。「寮生活で培った結束力だけは、どこにも負けない」と。


人気メニューはチキンカレー、親子丼、唐揚げ


野球部・監督 大庭敏文 (おおば としふみ)
1981年生まれ。大阪府出身。益田東から大阪体育大へ進学。リーグ優勝7度。大学卒業後、2004年に母校の監督就任。島根県の高野連強化委員も務める。保健体育教諭。
「いただきます!」

食堂に元気イッパイの声が響いた。その数は総勢138人。全生徒318人の半数近くを占める野球部は、この大所帯で寮生活を送り、野球の練習に励んでいる。

「昼は僕も生徒たちと一緒に食事をとります。一人一人の顔を見ていると、毎日の変化に気づくんですよ。この選手は今日元気ないな。何か悩んでいるのかな、と」。

まるで自分の家族の話をするような顔で話すのは、大庭敏文監督(37)だ。22歳で母校の監督になり、今年で15年になる。自分のときは40人程度だった野球部が、今や毎年100人を超える規模になった。それでも大庭監督は選手全員の顔と、名前と、個性を把握している。今夏、監督になって初めて自分を甲子園に連れて行ってくれた選手たちを父親のような目で見つめながら、美味しそうにご飯を頬張っていた。

選手たちは2年前に完成した綺麗な食堂で、毎日3食をお腹いっぱい食べることができる。ご飯は、4升の炊飯ジャーが5個並ぶ150人分。夜は20時まで利用できるため、練習を終えたあとも温かい食事をとることができる。
138人で食べる食事は壮観!この日は全員そろっての撮影をお願いしたが、普段は各選手の行動や練習に合わせて自由に食事をとることができる。新築の食堂は開放感がありカフェテラスのような雰囲気だ。

管理栄養士の深川安栄さんは「この寮には柔道、陸上、サッカー、そして女子選手もいますので、アスリートに適した献立を毎日考えて提供しています。入寮したてのころは、食が進まず苦労する選手もいますが、しだいに慣れ、目標体重に合わせてご飯を何杯もお替りする選手が多くなりますね。食べる速さも速くなっていきますが、ここでは無理に急かすようなことはしません。野菜と魚が苦手な生徒が多いですが、野球部はいつも残さず、綺麗に食べてくれ、お礼や挨拶もしっかりしているので作り甲斐がありますね」と話す。
選手に聞いた人気メニューは、

1位チキンカレー(トマトの隠し味が特徴)
2位親子丼(フワッとした卵が好評)
3位鶏の唐揚げ(白ワインとニンニクの風味が人気)

とのこと。寮の食事のお陰で、好き嫌いが改善される選手も多い。まさに“同じ釜のメシ”効果。高校時代に集団生活を経験することで、規則正しい生活が身につくことはもちろん、社会に出てから必要な協調性、多様性、人との接し方、仲間意識などが育まれる。県外の選手が大半であるが、この点に惹かれて入学を希望する保護者が多いことも特徴的だ。

管理栄養士の食事チェック

写真は取材日のお昼ご飯。寮での食事時には100%のオレンジジュースと牛乳が飲み放題。各自で栄養を補うために専門家のアドバイスを参考にする選手も。


益田東の写真は昼食ですね。レンコンたっぷりのきんぴらは、脚がつるのを防ぐ効果があります。一緒に入っているお肉のサポートも受けて、午後からの練習も頑張れますね。


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