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【大学準硬式】昨夏覇者の早稲田大が逆転勝ち。セットアッパー金田の好投光る

2020.8.27

「KANTO JUNKO SUMMER CHALLENGE CUP」第3日目は準決勝2試合が行われました。昨夏の全国大会で優勝した早稲田大は中央大に逆転勝ち。日本大は勢いに乗る明治大を完封しました。あす28日は上柚木球場で3位決定戦(9時半)、決勝戦(12時半)が行われます。頂点を目指すジュンコー選手たちをレポートします。


「関東準硬サマーチャレンジカップ」レポートFILE(7)

準決勝(26日・上柚木)早稲田大6-5中央大

戦評

早稲田大が2日連続の逆転勝ちだ。1点を追う5回、安打と死球で無死満塁とし、下久保尚哉(3年・早稲田摂陵)が二塁後方へのゴロで同点。さらに1死二、三塁から池澤一真(4年・大田原)の中犠飛で勝ち越した。逆転の口火となる中前安打の4番川原崚(2年・早稲田実)は3安打。計10安打と打線が奮起した。中央大は3回に4番伴野匠(2年・東海大菅生)の左翼線二塁打で勝ち越し、4回まで4-1とリードしたが9回に2連打で1点をもぎ取るのが精いっぱいだった。


早稲田大の川原崚(2年・早稲田実)が初回の先制打を含む3安打と大活躍。4番の仕事を果たした


この日スタメンに抜擢された中央大の中森至(1年・花巻東)が2回に同点打を放つ


中央大は9回、4番山口雄大(4年・佐賀商)が右翼線への二塁打を打ち1点差まで追いついた

早稲田大・金田歩(投手・4年・早稲田実)


初戦に続く逆転勝利。セットアッパー金田の好投が大きい。「守りにも助けられテンポよく投げられました」と仲間に感謝した。春の関東大会が初の公式戦という“遅咲き”投手。ここまで根気よく努力できた理由は「野球が好きだから」に尽きる。高校時代はメンバー外。ノッカーなど裏方の仕事にやりがいを見出してきた。昨夏の全国優勝はスタンドから見守ったが「20球で肩が作れる」という長所を生かし今春から中継ぎに抜擢。今大会はフル回転でチームを救っている。「準硬式の魅力は自主性。自主性という考えは教えられるものではなく、先輩たちの行動から学んできた」。明日の決勝は「自分が投げずに勝てるのがベストですよね」。2試合連続の勝ち投手に照れ笑いだった。


中央大・山口雄大(左翼手・4年・佐賀商)


9回表に右翼線への二塁打を放った山口雄大。2死から河野翔吾(4年・報徳学園)とともに4年生の意地を見せたが、あと一歩及ばなかった。「この大会が決まった時、関東大会で負けていた早稲田と当たることを意識していたので、何としても勝ちたかった」。大会前に10日間の強化練習を行った。全寮制で培った結束力でやりこんできたが勝つことができなかった。「主将としてチームをまとめきれなかった。難しさもあった。力不足でした」と反省する。12回目の全国制覇を成し遂げてから4年。頂点に立つ本当の喜びを知らない代となり、先輩たちが残した偉業の大きさを痛感している。「秋のリーグ戦につなげるためにも、もう一度勝ちにこだわって3位決定戦は勝利したい」。

(写真・取材/樫本ゆき 協力/関東地区準硬式野球連盟学連理事)

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