企画

【大学準硬式】MAX145キロの明大・高島が6回6K!

2020.8.25

全日本選手権(8月・大阪開催)の代替大会となる「KANTO JUNKO SUMMER CHALLENGE CUP」が24日、東京・上柚木球場で開幕しました。春の関東大会優勝校・国学院大学を中心に、全国大会に出場予定だった関東の強豪10校が勢ぞろい。各校の戦いぶりと、準硬式球、金属バットを使用して行う「準硬式野球」の魅力をレポートします。


「関東準硬サマーチャレンジカップ」レポートFILE(2)

1回戦(24日・上柚木)明治大6-1国士舘大

戦評

明治大エース高島泰都投手(3年・滝川西)が6回4安打6奪三振1失点の好投を果たし快勝した。先制は4回。先頭の5番兼村京佑(4年・札幌第一)がカットボールを右翼前に安打すると永井克樹(2年・広陵)、武田眞(4年・明大中野八王子)も連打。スクイズも成功し3点を奪って髙島を助けた。国士舘大は髙島のチェンジアップをとらえきれず苦しんだが、6回表2死一、三塁から4番飯塚剛己(3年・前橋育英)が左翼前に安打し完封を逃れた。
*試合は球場使用の時間制限で8回終了。


4回裏、3連打とスクイズで鮮やかに3点を奪った明治大。喜びに沸く三塁側ベンチ


国士舘大は4番飯塚剛己(4年・前橋育英)の左翼前タイムリーで1点をもぎ取った


先制2点タイムリーと好リードで勝利に貢献した明治大・武田眞(4年・明大中野八王子)

明治大・高島泰都選手(投手・3年・滝川西)



「5回までは完璧のピッチングでした」。1失点したが、髙島は会心の勝利に笑顔を見せた。身長181cm、体重77kg。休校中にウエートトレを強化し体重が5kg増えた。昨秋145キロを計測したという直球はこの日も健在。試作中だったチェンジアップも自主練習で精度が上がり、打者のバットを空振りにさせた。「完投は狙わず6回75球以内をめどにしていました。6回に先頭を死球で出してしまったことが今後の課題です」。捕手の武田は「自粛明けで、変化球の引き出しが増えた。(2回の)高めまっすぐでの見逃し三振はしびれた。受けていて楽しいです」とエースの好投を称えた。今春新入生が21人も入り68人に。関東大会で果たせなかった優勝を狙う。


国士舘大・飯塚剛己主将(中堅手・3年・前橋育英)


「詰めの甘さが出て、あと1本が出なかった。しかしチャンスも作れていたし、好投手の髙島君を相手に全く歯が立たないというわけでもなかった。課題がみつかったことが秋のリーグ戦への収穫です」。飯塚は主将らしく試合を総括した。前橋育英時代、甲子園に出場した。体育教員を目指して進路を探していたところ「両立できる環境が、準硬式だった」と話す。外側がゴムに覆われている準硬式の球は赤い糸の縫い目がない。「球の回転がわからないぶん、硬式より難しいと思った。球種を読まないと対応できない」。準硬式にはその難しさを打開してく楽しさがあるという。「高校野球でレギュラーを取れなかった選手でも、準硬式は面白いと感じると思います」と魅力を語った。

(写真・取材/樫本ゆき 協力/関東地区準硬式野球連盟学連理事)

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