甲子園に出場経験がある高校はもちろん、夏の都道府県大会で上位に食い込む高校に時短練習についてアンケートを実施した。その結果、強豪校がこぞって実践する共通項がいくつかあることがわかった。今回は都留、江戸川、加古川北の三校の時短テクを紹介!
都留
(1)平日の練習時間3時間
(2)現状の練習時間について感じること
必要でない練習をやっているなら減らした方がいいが、時間が短ければいいというわけでもない。なかなか難しいところ。
(3)時間をうまく使うコツ
野球をよく知っていることが大切(何が必要で、必要でないか)。
(4)ウォーミングアップ
シーズン中は必要な動きを抽出し、やりすぎず、適度に行うことが時短にもつながる。
(5)打撃練習
グラウンドが他部と共用なので、室内でマシン打撃をしたり、バックネットに向かってハーフ打撃を行っている。
(6)守備練習
全体でひとつのボールを追うのは20分。パート別に分かれたあとはそれぞれの課題に合わせて、内野2、3カ所でノックを行う。
(7)走塁練習
練習試合などの実践練習がメインになる。内野のケースノックに合わせて外野、控え選手が走って動きを覚えることもやる。
(8)ミーティング
無料通信アプリ「LINE」を活用して、監督が気づいたことを文章にして部全体で共有している。選手は昼休みに食事をしながらミーティングしている。
(9)個人練習
ムダに過ごすことが多いので決められた時間以降の個人練習は行わない。
(10)普段の生活で意識していること
着替える時間をできるだけ短くすることを意識させるため、休み時間にソックスなどを履き替える。授業が終わるとすぐにグラウンド向かう。
(11)その他、工夫していること
昼休みに全体練習を予測してネットを配置する。練習中はタイマーを常に使い、時間を意識させる。
都留高校(山梨県)School data
▶監督/柏木洋和▶部長/笠井寛仁
▶部員数/2年生12人、1年生10人、マネージャー4人
▶創立/1913年
江戸川
(1)平日の練習時間3時間
(2)現状の練習時間について感じること
短い。本来なら野球の練習時間が長いのが当たり前だと思っている。
(3)時間をうまく使うコツ
班分けと時間管理がきちんとできているかどうかを見極めることが大切。
(4)ウォーミングアップ
全体では行わず、個人でアップさせる。ウォーミングアップとして走塁練習を行うこともある。
(5)打撃練習
ほとんどの時間を打撃練習にあてているため、守備練習は試合前のシートノックと試合のみと割り切っている。
(8)ミーティング
練習で気づいたこと、注意点などはマネージャーがまとめて無料通信アプリ「LINE」で送り、部全体で共有させる。
(9)個人練習
各自の打撃フォーム、ピッチングフォームは、スマホで動画を撮り、修正点などを明確にしてから練習にとりかかる。
(11)その他、工夫していること
複数の班に分かれて練習メニューをこなす。マネージャーは時間を読み上げることで、時間を意識させた動きをさせる。昼休みを練習の時間にあてている。
江戸川高校(東京都)School data
▶監督/橋本康徳▶部長/鈴木有希
▶部員数/2年生14人、1年生13人、マネージャー3人
▶創立/1940年
加古川北
(1)平日の練習時間3時間半
(2)現状の練習時間について感じること
もう少し時間が欲しい。
(3)時間をうまく使うコツ
選手はもちろんスタッフも含めて、なんとなく練習することをなくし、毎日、目標を決め、計画性を持って取り組むこと。
(4)ウォーミングアップ
走塁練習がウォーミングアップ。
(5)打撃練習
1カ所バッティングが中心なので、守備練習も走塁練習も同時に行える。
(8)ミーティング
無料通信アプリ「LINE」のグループで共有するようにしている。日々のミーティングは選手間で行う。
(9)個人練習
選手には、毎日、計画表を提出させ、練習の効率化をはかっている。
(10)普段の生活で意識していること
昼休みに練習の準備を行う。
加古川北高校(兵庫県)School data
▶監督/徳岡佑介▶部長/山瞬
▶部員数/2年生8人、1年生10人、マネージャー2人
▶創立/1984年
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