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【小山台】SNS・日誌を用いて時短を図る(前編)

2018.10.30

小山台高校は駅前にあるという立地もあり、私立と比べてそこまで広くないグラウンドで他部と共用している。しかも、定時制の生徒のため17時までには下校しなければならない。そんな偏差値は65以上の“頭脳派軍団”が実践する時短練習とは。


強豪校が実践する時短テク!

時短DATA

朝練の時間:7:30〜8:15
平日の練習時間:16:00〜16:50
TOTAL:2時間35分
時短の理由:定時制の学生が17時から登校してくるため、それまでに撤収しなければならない。

時短テク01|打撃・投球フォームを撮影し、監督が分析


マネージャーが選手全員のピッチング、バッティングフォームを撮影し、それを連続写真にして渡している。映像だけでなく、連続写真にしているという点が重要。そうすることでトップ時の姿勢、バットを振り出す角度、リリースポイントなどが明確になる。フォームの撮影は練習だけでなく、練習試合などの実戦の場でも定期的に行っている。

時短テク02|監督が気づいたことをLINEでメッセージを送る


作成した連続写真は各自が『技術ノート』に貼り、まずは自分で自分のフォームについて解説する。それに対して福嶋監督が気がついた点、足りないポイントなどを指摘するというやりとりが行われている。技術ノートのほかにも時間があるときは、無料通信アプリ『LINE』を使って監督から選手へ直接メッセージを送ることもある。

時短テク03|選手×選手、選手×監督など、日誌のやり取りをする



選手は最低限2冊のノートを持っている。自らの技術を向上させるための『技術ノート』と『野球日誌』だ。野球日誌はその日にどれだけ自主練習や勉強をしたか、試合での振り返りなどを記入する。選手と監督の間だけでなく、ローテーションを作り選手同士で交換するノートもあるため、日によっては3冊記入することも。これらのノートのおかげで、練習では足りない部分のコミュニケーションを補える。

時短テク04|週1回班別ミーティングをする



週に1回、テーマを設けて班別で話し合い、その結果を代表者が発表するミーティングを実施。チームを良くするためにはどうするべきかなどについて議論を行い、全員が考えていることを話すことでお互いの理解が深まり、チーム力の向上につながるという。

時短テク05|走塁練習ができないので技術指導を念入りに行う



グラウンドが狭いため普段は走塁練習がなかなかできないため、週1回の多摩川グラウンドで集中的に実施している。また大学時代陸上部に所属していた福嶋監督が定期的に走るフォームについてもチェックを行い、走力アップに努めている。

時短テク06|毎日分刻みのローテーションで練習を行う


練習メニューは分刻みのローテーションで行っており、マネージャーが時間を計って合図を出し、選手たちはすぐに次の練習に取り掛かる。この日も狭いグラウンドを最大限に使い、あらゆるメニューが行われていた。その日の練習メニューは事前にグループLINEで共有されるので、準備にもすぐに取り掛かれるなど、随所に工夫が施されている。
(取材・文=西尾典文 写真=広瀬久哉)

選手、監督に時短について話を聞いた「後編」に続きます。

都立小山台高校 DATA


●監督/福嶋正信 ●部長/大谷里志 ●助監督/才野秀樹 ●部員数/2年生27人、1年生21人、マネージャー3人 ●1946年創立
2014年の選抜高校野球大会の21世紀枠で甲子園の土を初めて踏む。第100回全国高等学校野球選手権大会東東京大会では準優勝と健闘した。

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