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【2019甲子園】大会第1日 注目ポイント

2019.8.5

「第101回 全国高校野球選手権記念大会」大会1日目の注目ポイントを、おなじみの野球ライター西尾典文さんが紹介!


大会第1日の注目ポイント!

【対戦カード】
八戸学院光星(青森)vs 誉(愛知)
佐賀北(佐賀)vs 神村学園(鹿児島)
高岡商(富山)vs 石見智翠館(島根)


ピックアップしたいのは開会式直後の第1試合。
特に注目してもらいたいのが、春夏通じて初出場の誉(愛知)の戦いぶりだ。相手は3季連続出場となる八戸学院光星(青森)。地方大会のチーム打率.425は出場校中3位、15本塁打はトップという強力打線が売りのチームである。
そんな八戸学院光星に対する誉の武器は全出場校で最多となる8試合を勝ち抜いてきた経験値だ。1回戦と決勝戦こそ大差での勝利となったものの、それ以外の6試合は全て接戦であり、際どい試合をものにしてきた勝負強さを発揮したい。
参考になるのが準決勝での対中京大中京戦だ。それまでの4試合中3試合で二桁得点をマークしていた強打のチームで、この試合でも初回に2本のホームランが飛び出し、中京大中京が2点をリードする。しかしそんな展開でも誉のバッテリーは慌てることなく丁寧に打たせてとるピッチングを続け、最終的には5対4で振り切って見せたのだ。試合開始直後にホームラン、長打で先制を許してもずるずる離されるのではなく、粘り強く守り抜いたことは大きな経験となるだろう。この試合の再現ができれば、誉にもおのずと勝機は見えてくるはずで、絶対的な投手力、打力がないチームにとって、強打者が揃う強豪と戦ううえで参考になるものが見えてくるのではないだろうか。

開幕試合に登場するプロ注目の武岡龍世選手(八戸学院光星・遊撃手)

同じように圧倒的な力がなくても、接戦をものにしてきた佐賀北(佐賀)の戦いぶりにも同様のヒントが隠れているかもしれない。強豪校に立ち向かうための戦い方を学ぶには、面白いカードが続いていると言えるだろう。

また、個人にフォーカスすると派手さはないものの堅実でスピードある武岡龍世(八戸学院光星・遊撃手)の守備、軽く振っているようでも飛距離の出る澤野聖悠(誉・遊撃手)のバッティングにも注目してもらいたい。(西尾典文)

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