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【検見川】実践練習に力を入れ、虎視眈眈と狙う夏

2019.7.8


この日は千葉大会の組み合わせが決まり、大会も近いということで普段の練習との違いについて聞くと、酒井監督からは以下のような答えが返ってきた。
「実打撃、ティーバッティングとも大会が近いということもあって、実戦に近い要素を入れるようにしています。具体的にはまず低めの変化球の対策。ボールになるような低めの変化球を空振りするのではなくて、バットにしっかり当てること。だからティーバッティングではあえて低めのボールに投げて拾うように打つ練習を取り入れています。
あとはボール球でも落ち切らない変化球を打つ練習。高校生の場合、変化球が決まりきらなくて、力のないまま来るようなボールが結構多いんですね。だからそういうボールはストライクじゃなくても拾って打ってヒットにしちゃおうと。うちはガンガン打てるような力のある選手が揃っているわけではないので、そういうところも工夫して打てるボールを増やすようなことを今の時期はしています」



速いボールを強く打つ、ボール球は見逃してストライクを打つ、というのが一般的な練習だが、それ以外にも打てるボールを増やしてしまおうという発想はなかなかないものである。また、マシン打撃でもあえて難しいボールに設定し、それをエンドラン想定で打つという練習も行っていた。冬場は重いバットでしっかり振る力をつけることもやっているとのことだが、大会が近いということでより実戦を意識しているということがよく分かるバッティング練習と言えるだろう。

選手全員が監督、部長の指示を仰がずに動いていると書いたが、それはマネージャーにも言えることである。現在3年生4人、2年生と1年生2人ずつの合計8人の女子マネージャーが在籍しているが、常にグラウンドを動き回り、選手と同じようにヘルメットをかぶって練習に取り組んでいる姿が印象的だった。酒井監督は「マネージャーも戦力」と常々話しているとのことだが、選手だけでなくチーム全体で戦っているというのも検見川の強さの一因と言えるだろう。(取材・写真:西尾典文)

後編ではどうやって強豪私立と互角に渡り合おうとしているのか、酒井監督の話を中心にお届けします。

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