「第100回 全国高校野球選手権記念大会」決勝の見どころと注目選手を、おなじみの野球ライター西尾典文さんが紹介!
決勝
金足農(秋田)vs大阪桐蔭(北大阪)
金足農はエースの吉田輝星が5試合目の先発となる準決勝でも見事なピッチングを見せて強打の日大三を1点に抑え、初の決勝進出を果たした。立ち上がりは変化球中心で上手く打ち取り、終盤にギアを上げて勝負所でストレート勝負するというパターンが過去2試合は上手くはまっているように見える。良くも悪くも吉田次第というチームで、選手の起用法には諸手を挙げて賛成できるものではないが、ここまで勝ち進んできたことは称賛に値する。一方の大阪桐蔭は勝って当たり前というプレッシャーに打ち勝ってきた強さが光る。準決勝の済美戦は先制を許し、逆転した直後にエラーで追いつかれるなどらしくないプレーも出たが、それでも中盤に突き放せるのは本当の強さと言える。吉田と藤原恭大、根尾昂の3人はドラフト1位の可能性が高いが、そのレベルの選手が決勝で対戦するのは過去に遡ってもそうあるものではない。チーム力では大阪桐蔭の有利は揺るぎないが、100回の記念大会に相応しい熱戦を期待したい。
注目選手:吉田輝星(金足農)、藤原恭大(大阪桐蔭)、根尾昂(大阪桐蔭)、柿木蓮(大阪桐蔭)