1年夏からスタメンに名を連ね、森下暢仁投手(明大)や川瀬晃選手(ソフトバンク)らとともに県準優勝の主力メンバーだった平隼主将。強力打線の一角を占める強打と抜群のリーダーシップで名門野球部を引っ張る大黒柱に、大分商の現在と夏への展望を直撃した。
ライバルは明豊一本だと思ってます
Q1:現在のポジションを教えてください。
A:三塁手です。
Q2:今年の大分商はどんなチームですか?
A:例年は投手力が良くて打撃が弱いと言われているのですが、今年は真逆で打撃力優位のチームです。
Q3:ズバリ最大の強みは打撃力ですか?
A:投手が3、4点取られても5、6点を取り返すことができる打撃力には自信があります。
Q4:チームとしての課題は?
A:投手力を含めた守備力ですね。最少失点に抑えたうえで得点を重ねていく形に持ち込んでいきたいですね。
Q5:平くん自身は守備に自信はありますか?
A:あります。
Q6:個人的に最大のセールスポイントはどこだと自覚していますか?
A:やはり守備より打撃ですね。とくに5番打者としてチームを勝ちに導く打撃には自信がありますね。
Q7:打席の中で心掛けていることはありますか?
A:「ここはしっかりと送ろう」だとか「ここは絶対にヒットが必要だ」とか、常にチームに必要な打撃を優先して打席に立っています。
Q8:キャプテンとして大変だと思っていることはありますか?
A:人数の多いチームですが将来の進路に対する意識が高い選手ばかりなので、キャプテンとして苦労することはあまりないですね。
Q9:いまチームとしてとくに力を入れて練習していることは?
A:守りが第一なのですが、より実戦的な連係プレーでいろんなアウトの取り方を練習しているところです。
Q10:チームのスローガンはありますか?
A:「甲子園1勝」です。出場するだけではなく、甲子園で勝つことを前提に取り組んでいます。大分県だけを見据えていては、たとえ甲子園に出ても初戦突破は難しくなるでしょう。
Q11:大分県を代表する「公立の雄」としてのプライドも強いと思います。
A:ここ数年は、大分県代表が甲子園で初戦突破すらできません。しかも大差での負けも多い。そうした長年のジレンマを打破したいという思いはありますね。監督からも「大分県の野球を自分たちが変えよう」と言われているので。
Q12:どういう形に変えていきたいと思っていますか?
A:自分たちの売りが打撃なので、他県のどんな好投手でも打ち崩して勝ち進んでいきたいです。やっぱり全国では打たないと勝てないと思うので。
Q13:最大のライバル校は?
A:相手は明豊一本だと思っています。
Q14:同じ県内で「コイツは凄いな」と注目している選手はいますか?
A:投手なら柳ヶ浦の田中瑛斗がスピードで抜けています。大分舞鶴の益川和馬も素晴らしい左腕です。打者なら明豊、杉園大樹の長打力。ここぞの場面での勝負強さも凄いです。
Q15:平日、週末の練習時間を教えてください。
A:平日は3時間半ぐらい全体練習をして、その後に自主練習が1時間ぐらい。冬場の週末は8時間ほどです。
Q16:キャプテンをやってきた中で一番うれしかったことは?
A:2年秋の九州大会に出場できたこと。センバツで3校が8強入りしたように、レベルの高い九州で1勝できたことは大きな自信になりました。
Q17:チームにとって貴重な敗戦となった試合はありますか?
A:昨秋の九州大会で福岡大大濠に敗れた試合です。自分たちは打撃に自信があるとはいえ、昨年秋の九州大会では三浦銀二投手に太刀打ちできず、完ぺきに抑えられてしまいました。上には上がいることを知る意味でも、非常に貴重な経験になりました。
Q18:憧れている選手はいますか?
A:憧れというよりも、自分がもっとも理想としているのが山田哲人選手(東京ヤクルト)です。一発がありながら足もあり守備も上手い。同じ右打者として、まさに究極のスタイルではないでしょうか。
Q19:最大の夢は何ですか?
A:小さい頃からの夢が「甲子園に出ること」なんです。今はその夢を叶えることに全力を尽くすことしか考えていません。
Q20:監督さんはどんな人ですか?
A:入学当初はずいぶんと技術的な指導をしていただきましたが、自分たちの成長に合わせて勝負に対する気持ちや試合の流れを読む術などを丁寧に指導してくださるようになりました。おかげで自分の中に新しい引き出しがたくさん増えました。
Q21:チームメイトに対して伝えておきたいことはありますか?
A:人数が多いので全員が試合に出るというのは練習試合でも難しいでしょう。ただ、レギュラーメンバーだけが上手くなってもチームのプラスにはならない。全員で個の力を高めてチーム力アップに繋げていきましょう。
平キャプテン、インタビューありがとうございました!
(取材・写真:加来慶祐)