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【少年野球指導者のひとり言】苦手なことと向かい合う

2016.5.17
どんな選手にも大抵「苦手なこと」ってあります。それ自体は仕方ないことだと思います。万能な選手ってほとんど居ません。私も「長所を伸ばす」ということには賛成です。しかし「長所を伸ばす」と「苦手なことを避ける」はちょっと意味が違います。最終的に「良い結果が出ない」は仕方ないとしても「最初からやらない」「挑戦しない」というのはどうかと思います。

「他人に劣ること」を「一番になれ」とは言いません。しかし「人並みにできるよう努力する」というプロセスを経て、人は社会性を身につけ、「他人と共生すること」を学びます。しかし、どこか「個性」をはき違えて「苦手なことを避ける」という風潮が強くなっているように思います。

だから私は敢えて厳しい口調で「やれ!」と言います。

結果的に出来なくてもいいんです。「成し遂げようとする」プロセスで知恵を絞り、行動することが大切だと思うからです。結果として出来なくても叱りません。「真剣に取り組む経験」が一番大切だと思います。選手が苦手なことに挑戦する風土を創るには、「指導者が結果だけで判断しないこと」だと思います。そのためにもこの週末も選手にしっかり寄り添って、プロセスに注目したいと思います。

※Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」より転載。


著者:廣川 寿(ひろかわ ひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


  


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