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【少年野球指導者のひとり言】役割分担

2016.3.1
野球は「走攻守」など様々な要素があり、子どもたちはその様々な要素をひとつひとつ学びながら成長していく。その成長を支援する責任者が監督な訳ですが、数十人も居る選手に対して子ども全員に質の高い指導を「監督」というひとりの指導者が行なうのは不可能です。だからコーチが居ます。

しかし、野球って技術的には理論が様々です。コーチの中でも理論が違ったり、課題の優先順位が違います。それぞれのコーチがそれぞれの視点で選手に指摘し始めると混乱するばかりです。

コーチが数名居るチームは、それぞれのコーチに対する役割分担をすることが望ましいと思います。監督は分担した役割についてはコーチに任せ、他のコーチも担当コーチの判断を最優先する。コーチの「責任と権限」を明確にすることが、組織力を高めると思います。

そういう意味では「ヘッドコーチ」の役割はとても難しいです。振る舞い次第では監督と役割が被ります。「2人監督」状態になればチームは余計に混乱するだけです。

「ヘッドコーチ」は環境づくりやコーチ間の調整など、直接的な選手指導に入らない役割を担う方がチームは上手くいくように思います。監督とコーチ、父兄などの間に入っての調整役は今の少年野球にはとても重要な役割です。
野球チームは会社組織と同じです。大人も含めた組織づくりがチームの成績に大きく影響すると思います。

※Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」より転載。


著者:廣川 寿(ひろかわ ひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


  


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