完璧を求めず小さい工夫をチョコチョコと
何よりもまず、「食べる楽しさ」を育もう
食が細い子の貴重な食欲を鼓舞するうえで武器になるのが、その子の好物。1つでも多くの好物を知っておきたいところだが、食が細い子は、食自体に興味がないことが多く、「頑張って進めてみても口にしてくれない」と嘆く親御さんも。それでもぜひ、諦めずにいろんな食品に触れる機会を作ってあげて欲しい。中には、「普通のチーズはダメだけど、“さけるチーズ”はなぜか好きになった」という子もいた。小腹が空いた時に物色できるように、冷蔵庫や食品棚にはいろいろな食品を入れておくのもいいだろう。
また、本人がよく買い食いしているものや、休日やリラックスタイムに口にしているものがあればチェックしてみよう。例えば甘いものが好きなら、消化しやすいあんパンやカステラ、フルーツなどをストックしておくのもいいだろう。好みの傾向を分析しながら、先入観に囚われず新しい食品にトライするチャレンジ精神も大切に。
しっかり食べてくれたら、とりあえずよしとする
1日たっぷり練習したのだからさすがにお腹が空いているだろうと思いきや、おかずによって食欲にムラが出てしまうのが食ほそボーイ。好物ならしっかり食べるけれど、それ以外だとどこか控えめ……。そんな繊細くんには抗うことなく好物を出してあげる他なし。気になる栄養バランスは、おかずや汁物にいろんな食材をまぜまぜしてしまうことで調整する。例えば、写真のような献立ならハンバーグにレバーを混ぜ込んだり、クラムチャウダーにきのこや根菜、マカロニなどを入れて具だくさんにするのもいいだろう。カレーが好きな子なら、具を工夫してカレーの頻度を高めたり、一般的な料理にカレーパウダーを活用したりするのもオススメだ。
まぜまぜ 具合によっては「ちょっと苦手……」となることもあるだろうが、無理強いをしないように。食トレは毎日のこと。量も質もと一気に完璧を追いかけすぎず、トライアンドエラーがあって当たり前と考えて気楽に行こう。
他にも、「大皿で出さずに個別に取り分けして食べる量を明確にする」「ご飯が進むように味付けを濃い目にする」「おかわりをしないので最初から大きめのお碗によそう」「好きなサラダ用ドレッシングは切らさないようにする」などママたちは様々な工夫をしていた。
夜更かしに百害あって一利なし
最後はRule1でも触れた「早寝」である。朝やれることは積極的に朝に回して、夜は1秒でも早く寝てしまおう。アスリートにとって睡眠は金だ。体力を回復させ筋力を成長させ頭をスッキリさせてくれる。そして朝早く起きることができれば、健康的なライフスタイルのカギを開けたも同然だ。
さて、食が細い子の食トレコンシャスな1日を追いかけてきたがいかがだっただろうか?編集部も取材をしてみて、食が細い子は食に対してこだわりが強く、ちょっとしたことで食欲が減退してしまうことがよく分かった。また、そんな中でも汁物や麺類は好まれる傾向があることもわかった。
アレルギーや好き嫌いは個人によって異なるし、万全の対策はその子の保護者しか成し得ない。カンタンに一括りにできないものではあるが、ぜひ参考にしてみて欲しい。
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