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武田翔太投手が実践中!「しくじらない」コンディショニング術(最終回)

2020.6.11

武田投手の「しくじらないコンディショニング術」の連載もいよいよ最終回。今回は土台となる身体づくりと食事内容について教えてくれます。約1年間コンディショニング術を語ってくれたもう一度おさらいし、飛躍につなげよう!


1年を通して活躍できる身体作り&食事を再確認!

3年連続日本一を目指します

今回は身体づくりに欠かせない、トレーニングと食事の関係性について僕なりの経験を交えながら伝えますね。

まずトレーニングで1番大事にしていることは可動域と柔軟性です。これまでも何度かお話してきましたが、部位に分けて可動域を広くするトレーニングを毎日しています。

例えば背筋。ベンチプレスのときは肩甲骨をぐーっと広げて、よく動かしながら行います。肩甲骨が柔らかくなって可動域が広くなると、ピッチングのときに腕全体を大きく動かせるようなります。

逆に肩甲骨が硬いとひじが下がったり、しなりが出なかったり、肩ひじに負担がかかるためケガの原因にもなります。タオルやチューブを使ったストレッチも効果的なので積極的に肩甲骨を動かしてくださいね。

股関節の可動域も同じです。股関節が硬いと安定したフォームが作れず、球速不足や制球難にもなりかねません。機会があったら、股関節内旋を計測してみてはいかがでしょうか。45度以下の選手はストレッチを多めに取り入れたほうがいいかもしれません。

練習試合や大会が始まると疲労がたまって柔軟性が落ちてくるので、ストレッチを習慣的に行うことを意識してください。


次に食事のコツです。最近は栄養講習を受けているチームが増えているので、自分で栄養バランスを考えて食事をしている選手も多いと思います。食事を作るのはお母さんや寮の調理師さんですが、食事は一生のことなので「人まかせ」にしない意識も持ちたいもの。
例えばコンビニで食べ物を買うときも、ちょっと意識するだけで変わってきます。パンなら「まるごとソーセージパン」と「あんぱん」ではどちらが高カロリーだと思いますか?

あんぱんのほうが約60キロカロリーも低いんです(ヤマザキ製パンの場合)。タンパク質量は約2グラムしか変わりませんが、あんぱんの脂質はまるごとソーセージパンに比べて約7分の1の量です。パンひとつとってもこんなにも栄養価が違うので普段から意識してチョイスしていきたいものです。

僕はよく自炊をします。ホウレンソウのソテーやブロッコリーソテー、BCAA(必須アミノ酸のひとつで筋肉をつくるために必要なもの)を積極的にとるために鶏肉のネギ塩焼きも作ります。栄養のこと、トレーニングのこと。長続きするコツは興味を持って、試行錯誤することだと思います。まもなくシーズンが始まります。1年を通していい結果が出せるよう、お互い頑張っていきましょう。

コンビニで食品を買うならこれがおすすめ!

選手の多くがコンビニをよく利用していると思いますが、普段、栄養のことを考えて購入していますか?
「NO」と答えている人は、今日から武田投手のアドバイスを参考にしながら賢く栄養を摂取しよう!

■おにぎりはこんぶ
おにぎりは好きでよく食べます。どの種類も美味しいですよね。シーチキンも好きですが脂質が多いので、こんぶを選びます。食物繊維や不足しがちなミネラルがとれます。

■パスタはトマトソース
断然、トマト系ですね。カルボナーラは美味しいんですが、クリームパスタは脂質が多く含まれます。野菜に含まれるビタミンがとれるので、トマトソースパスタを選びましょう。

■サンドイッチはハムレタス
野菜が入っているハムレタスやチーズが入っているものを選びましょう。カツサンド類は脂質が多く消化に時間がかかるので、試合前はなるべく避けたほうがいいですね。

■菓子パンはあんぱん
マヨネーズがたっぷり入っている総菜パンに比べて、あんぱんは脂質が少なくカロリーも低いのでおススメです。お菓子は洋菓子より、あんこ系の和菓子が好きです。

■ホットコーナーは肉まん
レジ横のお惣菜系はほとんど食べないのですが、1品を選ぶなら肉まんです。揚げ物やフランクフルト、アメリカンドックは脂質が多いのでシーズン中は避けています。

■デザートはヨーグルト
断然ヨーグルトを選びます。種類も増えて、最近はタンパク質が多いギリシャヨーグルトも売っています。タンパク質が10〜12グラム摂取できるものもあるので選んで下さい。
(取材・文=樫本ゆき/写真=廣瀬久哉)

武田翔太

1993年4月3日生まれ。宮崎県出身。186㎝、89㎏。右投右打。軟式・住吉中時代に最速142キロでKボール宮崎選抜に選出。宮崎日大では1年からエースで活躍。11年ドラフト1位でソフトバンク入団。背番号18。

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