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絶好調!ソフトバンク武田翔太投手の隠れた努力。パフォーマンスを発揮するための3条件とは

2016.6.2



「自分に負けないことが大事。自分に勝てたら周りには負けない。」

宮崎日大高校から入団した1年目に8勝をマーク。4年目の昨季はチーム最多の13勝をあげるなど、次期エースとして着実に成長を遂げている武田投手。その裏には、プロ顔負けの栄養学の知識があった。


ひたすら走った高校時代
高校時代はひたすら走っていました。練習でピッチングをすることはほとんどなく、試合になったら投げるという感じでしたね。走っている間はひとりになれるし、いろいろなことを考えられるので、とにかく走ることが好きでした。

 プロになった今でも、毎日走っています。自宅の周辺を10kmくらいですかね。1kmを4分ちょっとですから、結構速いペースだと思います。走ることが下半身の強化になるのはもちろんですが、ちゃんと走ることで背筋が伸びて骨盤を立たせることにもつながりますし、体幹も鍛えられます。

 4月は自分でも不甲斐ない投球が2試合続きましたが、そういうときでも走ると気持ちがリセットできます。高校時代と違って、毎週登板試合が巡ってくるので、ダメだったからといって落ち込んでいる暇はありません。次の登板まで6日間しかないので、1日落ち込んでしまうなんてもったいない。常に次の登板に向けて前向きに調整した方がいいですからね。

自炊でバランスの良い食事を
プロではシーズン中ずっと野球が続きます。体調を整えるために大事にしているのは、やはりバランスの良い食事を摂ることです。ボクの場合は、ほとんど外食はせずに自分で食事を作っています。毎回、ミネラルやビタミンなど、栄養のバランスを考えながら5品ほど作りますね。

 栄養学については2年ほど前から自分なりに勉強をしていますから、どのようなタイミングでどのような食材を食べればいいのかはわかっています。登板後は削られた筋肉を補う意味で肉類中心のタンパク質が多めのメニューにしていますし、登板前になるとエネルギーを蓄える意味で炭水化物を多めにします。

 普段からバランスの良い食事を心がけてはいますが、試合の直前や試合中はどうしても栄養が不足してしまう時もあります。本番で筋肉の状態を万全にするためにサプリメントを活用することもありますね。ボクが特に摂るのはアミノ酸です。筋肉の組成をサポートするBCAAを多く含むアミノ酸のサプリメントはタンパク質がすでに分解された状態なので、体への吸収が早くてとても効果的です。

あくまでもバランスの良い食事をした上で、状況に応じて足りない部分をサプリメントで補うという考え方がボクの中では基本になっています。

一番大切なのは継続する力
今の高校球児の皆さんに伝えたいことは、継続力の大切さです。何事も自分が決めたことは続けることが大事。トレーニングをしていても1週間や2週間で効果が出るものではないし、ずっと続けていくことできっと成績も良くなると思います。

継続できる癖をつけておけば、高校卒業後に野球を続けるうえでもきっと役立ちます。やらされる練習は基本的に続かないことが多いですが、高校時代はどうしてもやらされる練習ってありますよね。そういうときは、何のためにその練習をやるのかを理解することが大事です。

考え方をプラスに変えていけば、そのような練習でも継続してやれるようになるし、結果にもつながります。結局は自分に負けないことですね。自分に勝てたら周りには負けない。常に自分に勝つことを考えながら野球を続けてほしいと思います。


常に高いパフォーマンスを発揮するために食事に気をかける武田投手。この夏、負けられない試合に挑む君も意識を高めよう!

武田翔太 Shota Takeda
1993年4月3日生まれ。宮崎県出身。宮崎県日大高では1年時からエースとして活躍。3年間を通じて甲子園出場はならなかったが、将来性を買われ、2011年ドラフト1位指名で福岡ソフトバンクホークスへ入団。プロ1年目から8勝を挙げる活躍を見せ、いまやホークスのエース格として活躍中。日本代表・侍ジャパンにも選出された、球界を代表する右腕だ。


武田翔太's
コンディショニングMEMO

1、1日約10kmのランニングを欠かさない
2、気持ちを切り替え、登板までの調整に無駄を作らない
3、登板前後は吸収の早いアミノ酸を摂る



「継続は力なり。栄養の知識は力になるからオススメです」



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