企画

【特別進路相談室】パイセンに聞く!野球留学のすべて「野球留学で得られる大事なもの」

2019.4.10

いつかは考えなくてはいけない高校野球の“あと”のこと。前回に引き続き、今回も『留学』という形で野球を続けたパイセン(=先輩の意味)たちが集まってくれた。海の向こうにある野球留学という選択肢について、学んでみよう!


第2回 野球留学で得られる大事なもの

移動に1日以上!スケールが違う苦労の大きさ



「チャンスを掴みたいという気持ちがあるなら、留学した方がいい」
佐藤新平パイセン
神奈川県・光明相模原高校でプレーしたのちに、野球留学。アメリカでは、2年連続で開幕投手を任されるなど活躍。卒業・帰国後は、留学で培った英語力を活かして企業のグローバル部門で働き始めている。

——留学というと華々しいイメージがありますがあらためて振り返ってどうなんですか?
佐藤 学ぶことはたくさんありますし、本当にいい経験だったと思いますが、大変なこともたくさんありました。勉強については先に触れましたが、食事とか、移動とか……。例えば移動では、最長で27時間もバスに乗っていたことがあります。もちろん途中でドライブスルーとかには寄りましたが、それで一試合だけやって、すぐ帰りました(苦笑)。

本間
 移動は辛いです。スケールが違います(笑)。あとはやっぱり、ホームシックみたいになるときはありましたね。いまって、SNSでみんなとつながっているじゃないですか? 当時もそうだったんですけど、同級生が日本で楽しそうに野球やっている様子とかを見ると、学びにきているので仕方ないんですけど、正直しんどかったです。

牧田 ただまあ本当大変なことはたくさんありましたけど、得たもののほうが大きいです。違う文化に触れることで、新しいものや、知らないこと、見たことないやり方などを受け入れる器みたいなものは育まれたと思います。

——留学をしたことで得たもの、学んだものについてより詳しく聞かせてください!
牧田 物事について、よく考えるようになりましたね。スポーツでも、よく「やらされる練習は意味がない」とか言われるじゃないですか? そういう意味で、あっちはそういう意味のないことは元からやらないので、すべて理由があるから、効率的にやろうという感覚になります。なので、漠然となにかをやるというのではなく、よりロジカルに物事を考えるようになりました。

本間 めちゃくちゃわかります。日本でも最近は変わってきたかもしれないけど、まだ「こうしたほうがいい」とかしか教わらないことが多いと思うんです。向こうでは、どんな練習に対しても教えるときに理由がないことは教えないんですよ。選手たちが納得してから教えるのが当たり前で、会話をたくさんします。だから、アメリカではいろんな意味で納得しながら野球をプレーしていました。ただ、やれって言われたことをやるんじゃなくて、理由を理解して、その上で自分で考えていろいろやってみて、納得したことをやる。そういう感覚はあっちで養われたと思います。

佐藤 それにつながることかもしれないけど、僕はいろんなものを素直に受け入れるようになったなあと思います。日本にいると、全て否定から入りがちじゃないですか? そういうスタンスではなく、どんな意見でも、そういう考え方もあるという風に考えるようになったかなと思いますね。

本間 そうだよね。本当にいろいろなことに触れて、辛い時期もありましたけど、僕はアメリカでやってこられたということが自信につながりました。僕は日本にずっといたら、わりとウジウジしているタイプだったと思うんですけど、昔よりは、はっきり物を言うようになりましたし、自分の考えをはっきり伝えることの大事さも学ばせてもらいましたね。

単なる留学ではなく“野球留学”であるメリット


「アメリカでやってこられたということは自信につながる」
本間卓パイセン
中学時代に経験した海外遠征で興味を持ち、高校卒業後にアメリカへと野球留学。在学中から、留学する学生たちのサポートをしたいと思うようになり、現在は留学のアドバイスをする側にまわり、 後輩たちのサポートを行なっている。日大山形高校出身。

——少し話は変わるんですが、単純な留学より、野球留学のほうが良い点などはありますか?
佐藤 それはめちゃくちゃあるかもしれないです。僕たちが行った学校には普通の留学生もいましたが、野球部に入っていることは大きなアドバンテージでした。

——それはなぜですか?
牧田 やっぱり、留学に限らずかもしれないですけど、新たな環境に身を置くときに大変なのって、友達や仲間をつくることだと思うんですけど、野球をやっていることでつながれているので、学校生活でもいいスタートが切れました。あれは買っておいたほうがいいよとか、困ったときは教えてくれますし、普通に留学するよりも野球がやれるチャンスがあるんだったら、やったほうがいろいろとメリットがあると思いますね。

本間 多分、アメリカ人の家に行って、ホームパーティーに参加することとか、普通に留学しただけじゃなかなか機会がないことだと思うんですけど、僕は野球部だったからか、最初のほうからそういう機会にも恵まれましたしね。

牧田 いま留学っていう選択肢を進路で考えている高校球児がいて僕に相談をしてきたら、留学自体は簡単にはすすめないですけど、もし行くのであれば野球をやるか、チームに携わることはしたほうがいいというのは強くすすめますね。それぐらい、アドバンテージがあると思います。




「ただ留学するなら、”野球留学”の方が絶対にいいです」
牧田恭平パイセン
都立城東高校出身。高校時代は中心選手としてプレーし、海外留学。肩の故障などに見舞われながら、アメリカでも主力として活躍。卒業後は日本の某大手上場企業で働きながら、クラブチームにも所属し、野球も続けている。

——ちょうど聞きたかったんです。ズバリ、留学はオススメですか?
牧田 簡単には行ったほうがいいとは言わないです。アメリカに行けばなんとかなる!って感じで行ったら、結構きついと思います。それなりに厳しい現実はあると思うので。

本間 僕はいま留学のサポートの仕事をしていますが、牧田くんと一緒で、簡単には言わないです。行けばどうにかなるものではないから、覚悟を決めて行きなさいと話します。ただ、日本にずっといるよりはいい選択肢ではあると思います。

佐藤 僕も一緒ですね。目的をしっかり持ってからいくと、いいのかなと思います。昔と違って、漠然と留学していましたといっても、それだけではなんの評価もされないし、意味がないんですよ。目的を持って行って、しっかりと知識や技術を持って帰ってくることで充実した時間を過ごせるし、将来のためにもいいと思いますから。

牧田 野球の面においても、あっちでやるほうがメリットは多いかもしれないですね。僕たちは日本の大学で野球をプレーしていないから全ては知らないですけど、例えば有名な大学にいって野球をプレーするとなると、学校によっては100人以上の部員がいて、プレーする機会も正直限られる。もちろん、実力も大事ですけど、いい意味で、アメリカのほうがチャンスがあると思います。

本間 アメリカでは部員の数が決まっていますからね。だから、必ずチャンスがくるし、プレーする機会はあると思います。ただ、その分プレッシャーもありますし、楽ではないですけどね!

——ありがとうございます。それでは最後に、いま野球留学に興味を持っている学生たちに一言お願いします!
佐藤 では僕から! 学生のときになにかひとつのことをしっかり頑張っておけば、それを武器にして、今後どんなところに出てもやっていける力になる。チャンスを掴みたいという気持ちがあるなら、留学したほうがいいと思います。目的を持って頑張ってください!

本間 野球に関しても、感じたことはたくさんありました。これからも野球を続けたいのであれば、アメリカでプレーするほうが学べることは多いと思います。少しでもやりたいという気持ちがあるのであれば、野球は続けたほうがいいし、野球留学という選択肢を考えてみてください。

牧田 アメリカの大学の野球部は魅力的です。そこに身をおくことだけでも価値があるし、なによりもうひとつ、留学で得た英語力は今後の人生に役に立ちます。ただ、話せるだけでは価値は少なくて、多くの文化に触れて、たくさんのことを学んで、なんでも吸収する意識でいけば、今後のために大きな経験になると思います。しっかり悩んで、頑張って進路を決めてください!

——ありがとうございました!


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