企画

【少年野球指導者のひとり言】「なんとかする」という心

2016.7.22
日曜日は練習試合で、1年生チームの指揮を執らせて頂きました。1年生だけで臨んだ初試合でもありました。

試合は5イニング制で行ないました。2点リードした5回表の相手の攻撃で4点の失点を許して絶体絶命のピンチでしたが、5回裏に3点を入れて逆転サヨナラ勝ち!
最終回は少しハラハラしましたが、1年生チームは見事初戦を飾りました(^_^)

逆転を許した最終回の攻撃、円陣を組んで、選手たちにはこんな話をさせて頂きました。

「我々の仕事は残り1回で2点差を逆転することだけ。我々は3つアウトを取られるまでは逆転に向けて挑戦する権利がある。●●、●●、●●(5回に打順が回る最初の3人)、これからの打席はキミたちのものでもあるが、チームのものでもある。大切な3つの権利をキミたちに預けるので、俺たちが挑戦する権利を継続させるためにも、大事に打席に入って欲しい。そして大切な権利を無駄にしないよう、しっかりと次の仲間に繋いで欲しい。」と言って送り出しました。

先頭打者は途中出場させていた選手。打力に課題のある選手でしたが、見事に四球を選んで出塁。そのあとも打線が繋がり、ベンチのボルテージは最高潮に。最後は押し出しの四球を選んでサヨナラ勝ち。練習試合にも関わらず、全員がベンチを飛び出して大喜びでした。

みんなで繋いだ最終回の攻撃だから、この初勝利はみんなで掴んだものです。苦しみましたが、きっとすんなり2-0で終わるよりこの方が良かったと思います。

うちの1年生は小学生時代の実績や技術面など、個人差はかなりありますが、上手い下手関係なく「なんとかしようとする心」で繋がった価値ある勝利だったと思います。野球の指導者なので、選手には「野球が上手くなって欲しい」とは思うのですが、やっぱり「何でもできる技術」よりも「『なんとかしよう』とする心」が大切だと再認識しました。

※Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」より転載。


著者:廣川 寿(ひろかわ ひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


PICK UP!

新着情報