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レジェンド・山本昌のこだわりの投球術 短期連載第3回「コントロールをつけるのは中指」

2016.4.2


プロ生活32年間で通算219勝を挙げ、50歳までプロ野球選手として活躍したレジェンド山本昌氏。日本テレビ系『NEWS ZERO』でスポーツコメンテーターのレギュラー出演なども続々と決まり、引退後も多くのメディアの注目の的となっている。そんな山本昌氏初のピッチングバイブル最新刊『ピッチングマニア レジェンドが明かすこだわりの投球術』(学研プラス刊)が全国の書店、ネット書店で発売開始となった。

Timely!WEBでは発売を記念して、特に高校球児や小学生、中学生でもすぐに明日から実践できるポイントをピックアップ。
短期連載第3回は「コントロール」。


<連載予定>
第1回(3/28配信)   大きく使って投げる
第2回(3/30配信)   軸足のヒザを意図的に折らない
第3回(4/2配信)    コントロールをつけるのは中指
第4回(4/4配信予定)  カーブは「空手チョップ」で投げる
第5回(4/6配信予定)  相手の心臓を狙ってキャッチボール
第6回(4/8配信予定)  ストライク先行で勝利に近づく
第7回(4/10配信予定) ピッチャーの強さがチームの強さ


コントロールをつけるのは中指

今回はストレートの握り方をご説明します。
変化球の握りには興味を示すのに、ストレートは気にしないピッチャーがいます。
ストレートも正しく握って、バックスピンが利いたきれいなフォーシームを投げましょう。
ストレートの握りをやってみてください。人差し指と中指がボールの縫い目にしっかりとかかっているでしょうか。
注目してほしいのは縫い目は一直線ではなく、なだらかなカーブを描いているということです。

▼縫い目の近いほうに人差し指、遠いほうに中指を置いた良い形
縫い目の近いほうに人差し指、遠いほうに中指を置く



ときおり、近いほうが中指、遠いほうが人差し指にかかっているピッチャーがいますが、こうなると最後に人差し指と中指で均等に力を加えることができません。
ボールの回転もばらつき、コントロールの乱れにもつながります。

▼縫い目の近いほうに中指、遠いほうに人差し指を置いた悪い形
縫い目の近いほうに中指、遠いほうに人差し指



私の持論は「コントロールをつけるのは中指」です。
人差し指と中指、2本の指に均等に力が加わっていても、リリースの瞬間に触れているのは中指。
5本の指で一番長い指だからです。中指で最後までボールにさわり、ボールが叩く感覚があるかどうか。
コントロールに不安があるピッチャーは中指に意識を持ってみるのもいいと思います。


著者プロフィール
山本昌 
神奈川県茅ヶ崎市立松林中学校、日本大学藤沢高校を経て、1983年秋のドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。5年目の88年、アメリカへの野球留学で急成長し、同年8月にプロ初勝利を挙げる。以降左の先発投手としてチームを支え、93、94、97年に最多勝。94年には沢村賞も受賞した。2006年9月16日には史上73人目のノーヒットノーランを達成。41歳1ヶ月での達成はプロ野球史上最年長記録だった。15年10月7日、50歳1ヶ月で登板した広島カープ戦をもって現役引退。プロ32年間の通算成績は219勝165敗5セーブ、防御率3.45。
公式ホームページ


『ピッチングマニア レジェンドが明かすこだわりの投球術』
山本昌著
出版社:学研プラス
四六版/233ページ
購入は こちら


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