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レジェンド・山本昌のこだわりの投球術 短期連載第2回「軸足のヒザを意図的に折らない」

2016.3.30


プロ生活32年間で通算219勝を挙げ、50歳までプロ野球選手として活躍したレジェンド山本昌氏。日本テレビ系『NEWS ZERO』でスポーツコメンテーターのレギュラー出演なども続々と決まり、引退後も多くのメディアの注目の的となっている。そんな山本昌氏初のピッチングバイブル最新刊『ピッチングマニア レジェンドが明かすこだわりの投球術』(学研プラス刊)が全国の書店、ネット書店で発売開始となった。

Timely!WEBでは発売を記念して、特に高校球児や小学生、中学生でもすぐに明日から実践できるポイントをピックアップ。
短期連載第2回は「軸足」にポイントを置いた。


<連載予定>
第1回(3/28配信)   大きく使って投げる
第2回(3/30配信)   軸足のヒザを意図的に折らない
第3回(4/2配信予定)  コントロールをつけるのは中指
第4回(4/4配信予定)  カーブは「空手チョップ」で投げる
第5回(4/6配信予定)  相手の心臓を狙ってキャッチボール
第6回(4/8配信予定)  ストライク先行で勝利に近づく
第7回(4/10配信予定) ピッチャーの強さがチームの強さ


軸足のヒザを意図的に折らない

下半身の最大のポイントです。
軸足で立ち、体重移動を始めるときに軸足を意図的に折らないこと。
最終的に軸足のヒザは折れます。折れていないピッチャーはいません。
大事なのは出足で折らないこと。
つまり、折れ始める場所がどこか、という話ですが、なぜ出足で折らない方がいいのでしょうか。

ピッチャーにはマウンドという聖域があります。
野手とは違って高い場所に立っている。ピッチャーにだけ与えられた特権です。
せっかく高いところにいるのであればその高さを生かさない手はないのです。
もしマウンドがなくて、平地からピッチャーが投げていたら、バッターの打率はもっと上がるでしょう。

一方でマウンドが2メートルや3メートルもあり、そこからコントロールよく投げることができれば、ピッチャーは圧倒的に有利。
マウンドによって作り出される勢いや角度はピッチャーの武器になるわけです。

それなのに、出足でヒザを意図的に折ってしまえば、自ら角度をなくしていることになります。
プロの世界にはこのタイプもいますが、割合でいうとまれです。

▼軸足のヒザを折らない良い形
  マウンドの高さを最大限利用して投げたい



▼軸足のヒザを折っている悪い形
  軸足のヒザを出足から折ってしまうと角度がつかない




著者プロフィール
山本昌 
神奈川県茅ヶ崎市立松林中学校、日本大学藤沢高校を経て、1983年秋のドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。5年目の88年、アメリカへの野球留学で急成長し、同年8月にプロ初勝利を挙げる。以降左の先発投手としてチームを支え、93、94、97年に最多勝。94年には沢村賞も受賞した。2006年9月16日には史上73人目のノーヒットノーランを達成。41歳1ヶ月での達成はプロ野球史上最年長記録だった。15年10月7日、50歳1ヶ月で登板した広島カープ戦をもって現役引退。プロ32年間の通算成績は219勝165敗5セーブ、防御率3.45。
公式ホームページ


『ピッチングマニア レジェンドが明かすこだわりの投球術』
山本昌著
出版社:学研プラス
四六版/233ページ
購入は こちら


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