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【選抜注目選手】“強肩強打の世代No1.捕手”九鬼隆平(秀岳館)

2016.2.9

◆冷静沈着な強肩捕手の観察眼

 タレント豊富なチームで四番を務め、見事九州大会王者へ導いた秀岳館・九鬼隆平選手。捕手として、そしてキャプテンとしてチームをまとめる九鬼選手の最大の魅力は「打者を観察しながら配球を組み立て、投手をリードすることができる」ことだ。

 投手の持ち味を最大限に発揮させることが可能なのは類まれなる観察力があってこそ。一球、一打で勝負が左右する野球にとって、観察力を研ぎ澄まし、相手の裏をかくということは目に見えないファインプレーである。

 また、リードもさることながら、キャッチングも高校球界では特出している。ミットを大袈裟に動かさず、ドシッと構えている姿は堂々たるもの。肩も強く、完成度においては世代No1捕手との呼び声も高い。


◆ノーステップ打法で広角に打ち分ける

 守備だけでなく、パンチ力のあるバッティングも魅力だ。秋の神宮大会ではプロ注目の藤嶋健人投手(東邦)から左中間を破るツーベースを放った。カウントがツーストライクに追い込まれると、ノーステップ打法に切り替え、右に左にシャープな打撃を披露するのも特徴的である。

 九州大会決勝の海星(長崎)戦ではあと一つ単打が出れば、あわやサイクル安打を達成する活躍。終わってみればこの大会18打数8安打2本塁打の大暴れ。チームを初の九州大会優勝に導いた。


◆恩師を追いかけ大阪から熊本へ

 蹉跎西小時代には枚方香里フェニックスに所属し、小学6年時にはオリックス・バファローズJr.に選出。蹉跎中学校時代はオール枚方ボーイズに所属し、全国大会で活躍。大舞台での経験も非常に豊富である。その後、中学時代の指導者でもあった鍛冶舎監督を追いかけ、秀岳館高校に入学。

 入学して間もない春の大会から1年生でありながらベンチ入りし、その年の夏の大会では代打ホームランを放つなど、早くから才能を発揮。正捕手の座を掴んだ昨年の秋。同時に新チームの主将に鍛冶舎監督が指名した。

 チームの大黒柱になり、心身ともに鍛えられた九鬼選手が再び、生まれ育った関西の地に降り立つ。甲子園ではどういったプレーを見せてくれるのか注目だ。


   



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