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【第88回選抜高校野球出場紹介】“九州無敗”秀岳館

2016.2.9

試合巧者ぶりが目立った秋季大会

 熊本県大会決勝は、九州学院に初回4点を奪われる苦しい展開だったが、小刻みに得点を重ねて逆転に成功。その後も追加点を奪い8‐5で優勝し、秀岳館は九州大会に進出する。

 九州大会初戦は昨夏甲子園に出場した明豊(大分)。秀岳館はエース有村大誠投手が粘り強く投げ4‐2の逆転勝ち。準々決勝の八重山(沖縄)戦は四番九鬼隆平選手の4安打3打点の活躍で快勝。準決勝は中井→川端→有村の継投策が見事にハマり、日南学園に6‐1で勝利を収める。

 そして、決勝の海星(長崎)戦では打線が爆発し、計18安打を放ち13‐2の大勝。強豪ひしめく九州大会を制し、神宮大会へとコマを進めた。

 神宮大会では東邦(愛知)と対戦し2‐4と惜敗するが、プロ注目の藤嶋健人投手から9安打を放つなど、あと一歩のとこまで追い詰めた。

 13年ぶり2度目の選抜出場を決め、九州無敗の王者は甲子園の地に乗り込む。


投打のバランスがとれたチーム

 打線は四番であり、キャプテンであり、マスクも被る九鬼選手の存在感が光る。また、四番の両脇を固める1年生木本凌雅選手、投手としてマウンドにも上がる堀江航平選手も鋭いスイングをみせる。九州大会4試合54安打31得点を記録しており、破壊力十分の打線は他チームからすれば脅威だ。

 エース有村投手、背番号4の堀江投手は140kmを超えるストレートが魅力。左腕の中井雄亮投手、川端健斗投手との継投で勝ち上がった試合もあり、バリエーション豊富な投手陣は層の厚さを感じさせる。


監督と選手の絆

 チームを率いるのはNHKの甲子園解説でおなじみであったアマチュア野球界の大御所鍛冶舎監督。松下電器(現パナソニック)で監督を経験し、同校を指揮する前は中学硬式野球のオール枚方ボーイズを全国制覇に導いた名将である。現メンバーの多くが鍛冶舎監督を追いかける形で秀岳館に入学した経緯があり、選手たちからの信頼は非常に厚い。

 中学時代からの教え子との固い絆を武器に、甲子園初采配を振るう鍛冶舎監督からも目が離せない。


 



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